笹子トンネル事故：ある車。

　まず、この写真。
笹子の崩落で、コンクリート壁がガチでぶち当たった車の、写真。

衝撃のすごさを物語る写真ですが、「ん？」と思う人も多いはず。
何よりも、ルーフにある「ふつーの車にはこんなものはない」なものがw

ピンと来ない人のために、さらにもう１枚。


トランク部分、ドライバー側に、スポイラーの残骸が残っています。
そしてエンジンフード上の大型のエアスクープ部分とエア抜きのダクト開口部。

....車に詳しい人なら、大体「車種」までは推定できたはず。
答えは、これです。





引用記事は....まぁ、タイトルだけは拾っておきましょうか。

笹子事故「NHK記者奇跡の脱出」　スバル「インプレッサ」に賞賛の声
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121203-00000007-jct-soci

　引用記事中では、インプの動力性能等について語られていますが、わし的には、これ、動力性能もさりながら、ドンガラそのものの剛性の高さの方が重要なんじゃないのかなぁ、と。

　基本、スバルのサバイバルスペースに対する考え方はSAABに近く、同じ日本車と較べても、「潰れにくい」というのは、あったりします。(つかそこがあって、びみょーになった頃のSAABが、ドンガラをほしがった、というのもあったり)
さらにいえば、WRX/Sti 仕様のインプは、ぬるいＮクラスのラリーなら、本質的にはでかいロールケージを回す必要はないほどのボディ剛性があって、同じインプで比較しても、潰れにくい。

それと、凄いなと思うのが助手席側のタイヤ部分。
これだけサイドからルーフにかけて大きく変形している(つまり、それだけの重量がかかった）にも関わらず、キャンバーが「変形していない」に等しい状態だ、という事。
これだけの重量がかかったら、サスは底突きし、ボディ側の「受け」部分にもその応力はかかっているはずで、変形から発生するキャンバー角の変化は、こんなものでは済まないはず....なんだけど、「運転している際に大きな変化は感じなかった」らしいっつーのが....すげーわ。


　結論。
ラリー系の競技に、「吊るしでそのまんま行けちゃう」系の、車両のボディ剛性は、やっぱすげーわ。