南山タワー、明洞、梨泰院そして釜山の港、西面・・カラオケの音楽と共に韓国の画面が流れる。行き交う人々の風景、街。ああ、これだけ哀愁のある音楽を作曲できるとはなんて素晴らしい国、民族だろう。音楽や映像を見る側は受け身だから自分の感想を相手に伝えられない。しかし私達の日常生活はこの反対で相手、つまり対人関係がある。道で偶然出会った時「こんにちは」という人もいれば「どこ行くの?」と聞く人もいる。それぞれの交際の距離感だろう。
ところが相手はお愛想で「どこ行くの?」と聞いたつもりでも、こちらは
「痔の薬を買いに」とか「淋病の治療に」とか言えない場合がある。結果反対にこちらが 嘘 をつかないといけないようになる。ただ、薬局、病院と言えば
「どこが悪いの」と相手は心配のつもりで聞いてくるだろうし…つまりこちらはお愛想でも相手にとっては困る事がある。
また「きょうは美しいね」と言うのと「きょうも美しいね」の違い。この は
と も の違い。たった一字で大違いである。
頭の中で思っている事を言葉に変換して発する時相手の立場を考えなければいけない。そういう意味では水商売の彼女達の方がはるかに賢い。昨日と違う女性を連れて飲みに行っても、そこのママは昨日来た事すら口にしない。病院の薬局の風景で「藤川さん、…軟膏追加出しときますね」知っている人ならそれが痔の薬と解かる。病院側から見たら日常茶飯事でも患者の若い女性にしたら死ぬ程恥かしいのである。薬名まで言う必要はない。心の傷みを置き換えられる人が多い社会がいいなぁ。
遠い昔、夕暮れ時にお寺の境内で遊んだ無邪気な頃、土や草の香りが懐かしい。
家に帰り暖かいご飯とふとん。幸せな時はそれが解からない。愛 を知ってから死にたいなぁ。
頭と心を柔らかく、そして男には固い所が二つ必要だ、バカな事を言いながらこの男ャEルは七月庶オ日一人で行く事にする。もう人付き合いは疲れた。
今回 私 は退会します。
南山タワ