「家はどこ」「トンネ温泉の近く」
「じゃ西面まで送ろうか。僕、買い物するから」
「ダメ。私、あなたが帰る時の空港までずっと一緒にいる」
「僕、明日は通度寺へ行きたい。そして今夜はカジノへ行きたい。だから一日目は海雲台に泊まった。明日から案内頼むよ」
僕は近くの宝石店で彼女にブレスとネックレスを買いプレゼントした。来月の請求書を想像する。たぶん彼女の給料では買えない金額であろう。喜んでもらいたかった。
「僕のお願いだから今夜僕自由行動させて」
「私 催さんに あなたの事たのまれました。でも頼まれなくても一緒したい。私、恐い女じゃないよ。韓国来る時は会ってほしい」僕の頭の中は呉 善花のチマパラムを思い出していた。この人もある意味で人生の岐路に立たされているのだろう。
カラオケを一緒に歌う事にした。大きな皿にもられたフルーツ とても食べきれない。韓国のカラオケ屋とかナイトクラブの椅子はどうしてあんなに大きいのだろう。冬なのにスイカが盛られている。でも通信カラオケではないみたい。レーザーだ。僕はイムジュリとチョャ塔Xの曲などを何曲か歌った。「イルボン?ギョッポ?」と聞かれたので日本の歌も歌った。二時間ほど歌って、また他人の歌を聴いて覚え、店を出た。
「どうしてもカジノ行くなら部屋のカード下さい。部屋で待っています」困ったもんだ。しかし自分もカジノへ行くにはパスポートが要る。仕方なく一緒に戻る。
「僕なんか、程度の悪い男だよ、あなたが今夜部屋に来たのは任務の遂行?」
「パボ!!。私あなたが好みじゅなかったら友達紹介しょうと思っていた。でもあなたの韓国料理の食べ方や歌を聴くと、あなた本当に韓国好きね。うれしい。だから」
カジノへは韓国国民は入れない。平日の冬の夜はカジノの客は少ない。客のついていないテーブルがいくつもあった。しかし若い女性が昔風にいうと壷振りをしている。彼女にすれば職業なのだ。
東京から来ているというオヤジは万札を千円感覚で交換していた。気がつくとすでに日付は変わっていた。一時は浮いたが差し引きゼロ地点で帰る事にする。まあジュースを飲みに行ったようなものであった。
ロビーから部屋に電話して、帰った事を告げた。
次号は 公序良俗に反するので一ページ とばした方がいいかな。
そして これは 随筆 小説 つまり読み物ですので真実はわからない。
と思って読んでね
「家はどこ」「トンネ