キングス、粘って先勝　バスケ日韓対決第１戦2009年9月21日

勝利に貢献しＭＶＰに選出された琉球ゴールデンキングス・与那嶺翼＝宜野湾市・沖縄コンベンションセンター

　プロバスケットボールの日韓プロリーグ王者が対戦する２００９ｂｊ―¥ＫＢＬチャンピオンシップ・ジャパンゲーム（アジアシリーズ第２戦）が２０日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで行われ、琉球ゴールデンキングスは全州ＫＣＣイージスに７３―¥６９で競り勝った。前半序盤から速い攻撃、インサイドの強さでキングスがペースを握りハーフタイムまでに１５点差をつけてリードした。後半は守備を立て直したイージスが攻撃でもリズムをつくって猛追。キングスは瀬戸際で踏ん張りリードを許さず逃げ切った。最終戦のコリアゲームは２７日、韓国の全州室内体育館で行われ、キングスは２００６年の大阪エヴェッサ以来、ｂｊリーグ勢２度目の優勝と、初の全勝優勝を目指す。

▽第１戦
琉球ゴールデンキングス（１勝）
７３―¥６９
（１８―¥１１，２１―¥１３，２３―¥２６，１１―¥１９）
全州ＫＣＣイージス（１敗）

　【評】キングスは序盤から内外で攻撃が機能¥した。ガード与那嶺翼のパスワークからの多彩な攻撃でセンターのジョージ・リーチがポストで持ち味を発揮。菅原洋介や金城茂之らもアウトから得点を決めた。後半は守備を立て直したイージスの強い守りに、前半元気だったオフェンスが機能¥不全に。追い詰められる一方だったが勝負どころで与那嶺、ジェフ・ニュートンがポイントを挙げて逃げ切った。（普久原裕南）

◆耐えて攻守で一丸　改善点も確認
　琉球ゴールデンキングス国際タイトル初挑戦となった、日・韓リーグの王者直接対決。先手を取ったのはキングスだった。
　相手の全州ＫＣＣイージス（韓国）の守備が落ち着く前に、フルコートでの速い、流れる攻撃が機能¥した。インサイド、アウトサイドの出し入れもよく、ポストからジョージ・リーチやジェフ・ニュートンらが決めれば、外からは菅原洋介、与那嶺翼、金城茂之が得点を重ねた。
　３９―¥２４と大きくリードして後半へ突入。楽勝ムードが流れる中、後半はイージスディフェンスが本領を発揮した。厳しいマークでキングスオフェンスは出足を止められると、桶谷大ヘッドコーチ（ＨＣ）が振り返ったように「流れのパスではなく、守備に止められてからのパス」しか出せない。苦し紛れのパス、シュートが結果につながらず、瞬く間にイージスに点差を詰められてしまった。
　昨季のキングスによく見られた悪い流れが出てしまったが、それでもチーム守備を忘れずリードを死守。大事な場面でニュートンがフリースローを二つ沈めて試合を決めた。
　「ハーフコートの攻撃は修正しなければ」。アウェーでの決戦に向け改善点をはっきりさせた桶谷ＨＣ。ＭＶＰに選ばれた与那嶺は「苦しい時間帯に粘り強くプレーできた」とチームで乗り切って得た貴重な１勝に笑顔を見せていた。
（普久原裕南）

◆選手らの自信に
　キングス・桶谷大ＨＣ「勝ったという事実は選手らの自信になった。まだまだチームの完成度は低いが、アウェーでの勝利に向けて練習したい」

◆相手は素晴らしかった
　イージス・ホ・ジェＨＣ「特に目立った選手、ということではなくキングスはみんな素晴らしかった。負けは気にせず次戦とリーグ開幕に向けて調整する」