2015.4.8 11:00更新
【軍事ワールド】
英ＢＢＣに戦車で抗議デモ、人気司会者降板にファンが怒りのパフォーマンス…世界を驚かせた騒動の顛末は
クラークソンさんの復帰を求める「戦車デモ」を報じるＢＢＣのホームページ
英国でＢＢＣの人気司会者がプロデューサーともめ事を起こして番組を降板させられ、怒ったファンらが復帰を求めて１００万人の署名を集めたり、ＢＢＣ本社へ抗議デモを行ったりして大騒動となっている。デモには何と！本物の戦車も登場。同番組の企画のコーナーで戦車が頻繁に登場することにあやかり、ファンがパフォーマンスで本社まで乗り付けたのだ。この映像はネットで世界中に流れ、騒動をさらに過熱させている。（岡田敏彦）
世界で人気の長寿番組の“顔”
降板させられたのは、ＢＢＣの自動車評論番組「トップ・ギア」の名物司会者、ジェレミー・クラークソンさん。新車の性能などを紹介する同番組は１９７７年スタートの長寿番組で、トム・クルーズやキャメロン・ディアスらも出演したことがあり、世界約２００カ国で放映されている（日本でも衛星放送などで視聴できた）。
その“顔”ともいえるクラークソンさんは、一言で言うなら「歯にきぬ着せぬ評論家」。取りあえずほめるということがなく、良い車には高評価のコメント、ダメな車は徹底的にこき下ろす。英国流のジョークと毒舌、ときに“下ネタ”を交え、自ら運転しての試乗リポートが視聴者の心をつかんできた。
番組では、大がかりな企画も人気だ。なかでも「レース対決」はただのレースではなく“異種格闘技的”なもので、日産スカイラインＧＴＲ発売時には、日本でロケを行い「新幹線とＧＴＲ対決」レースを実施。企画の面白さはもちろんだが、空撮まで導入した映像は日本国内でも評判となった。
乗用車で戦車と決闘
自動車が「英軍と対決」する企画も人気だ。ジェット戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」とのドラッグレースなど、戦闘機対決はまだ序の口。オフロード車「レンジローバー」と、１２０ミリ砲を搭載した１２気筒１２００馬力の英陸軍主力戦車「チャレンジャー２」との“鬼ごっこ”（車が目的地に着くまでに、照準機で砲撃可能な状態に捕らえられたら負け）や、三菱のランサーエボリューションが装甲車「ＨＭＴ４００ジャッカル」や架橋戦車、地雷原突破車両など数台とレースを行う企画はファンに大受けだった。
この際の乗用車側のドライバーはたいていクラークソンさんが務めた。戦車の煙幕攻撃で道が見えなくなったり、巨大シャベルで屋根をもぎ取られたりして最後は負けるのだが、そのドライビングテクニックと敢闘ぶりが人気だった。
突然の降板騒動
そんな名物司会者に、降板騒ぎが持ち上がったのは３月前半。ＢＢＣなどによると、クラークソンさんは番組収録後にホテルに戻ったところ、温かい食事が出される時間が過ぎていたことに怒り、番組プロデューサーを殴りつけたという。
ＢＢＣでは３月１０日からクラークソンさんの番組出演を見合わせ、翌１１日に経緯を発表した。この頃から視聴者やファンの間で「クラークソンは契約打ち切りになるのでは」との憶測が飛び交った。
騒動は視聴各国をはじめ世界に伝えられ大ニュースに。英国では復帰を求める署名活動が行われ、数日で１００万人を越える署名が集まった。
３月２０日、ＢＢＣにその署名を“トップ・ギア風”に届けるため、１台の戦車が用意された。ＦＶ４３３アボット１０５ミリ自走りゅう弾砲だ。
英国では免許や許可があれば戦車の公道走行は可能。個人による戦車や戦闘機の所持も認められており、マニアな父親が所持する戦車で自転車通学ならぬ戦車通学を楽しんでいる子供もいる。
今回のデモでは、レンタカーならぬレンタル戦車が使われ、番組に登場する覆面レーサー「スティグ」にふんしたファンが署名を届けた。ネットでもその動画が流れ、人気の企画にちなんだ気の利いた抗議活動として評判に。抗議の様子はＢＢＣも取り上げた。
抗議もむなしく
しかし、２５日にはＢＢＣがクラークソンさんの降板を正式に発表。英国国営放送の幹部を翻意させるには、戦車デモでは不十分だったようだ。それだけ今回の「暴力沙汰」は重大と判断された。
そもそもクラークソンさんは時に毒舌で自動車メーカーから抗議され、また下ネタの連発でＢＢＣから「次にやったらクビ」との忠告を受けていたことなどを自身のコラムで告白している。クビになるなら、理由は毒舌か下ネタとばかり思っていたファンにとっても今回の展開は意外だったに違いない。
ファンの落胆は大きく、２９日にはＢＢＣ会長に殺害を予告する脅迫文が届くなど、騒動はさらに波紋を広げている。
「トップ・ギア」はもともと３人の司会者がいる。番組は継続予定だが、残る２人の司会者の去就は不明。渦中のクラークソンさんは、別の放送局での起用もささやかれている。
アクセルをベタ踏みしてトルクと加速を求める時のクラークソンさんの名セリフ「カモーーーン！」を再び聞ける日を、ファンは心待ちにしているのだが…。
番組を降板させられたジェレミー・クラークソンさん（ＡＰ）
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放送局に戦車で抗議デモだなんて、
（ ゜д゜） 朝鮮人を超える蛮行か？
と思ったら乗り付けただけですか。
どうあれ、暴力はいけないねぇ。
それも理由がくだらなすぎる。
イギリス人は料理の味がわからないなんて話は聞くけど、
料理の温度にはこだわるのか？
（ ´-д-）