TBS News-i
中国で日本のアニメ規制の動き「公衆道徳を脅かす内容」
　中国で日本のアニメに規制の動きです。中国の文化省は、人気を集めている一部の日本のアニメに対し、「公衆道徳を脅かす内容が含まれている」として、取り締まりの対象にすることを明らかにしました。
　アニメグッズの即売会、１０代から２０代を中心におよそ１万３０００人が訪れました。ここで最も人気だったのが、日本のアニメです。
　「（日本のアニメは）大好きです。毎週見ています」（来場者）
　「日本のアニメはアジアで一番面白い」（来場者）
　車両に向かって土下座をする若者たち。そこに描かれていたのは、日本のアニメです。重慶市の地下鉄では先月、日本の人気アニメのキャラクターが描かれた車両が登場し、話題を呼びました。
　冷え込む日中関係をよそに、中国で高い人気を誇る日本のアニメ。しかし、これに規制の動きが出ています。
　「残響のテロル」、国への復讐をたくらむ少年が核施設を襲撃し、東京都庁を爆破する様子などが描かれています。キャッチコピーは「この世界に引き金を引け」です。
　この「残響のテロル」を含む中国でネット配信されている日本のアニメ３作品を名指しし、中国の文化省は先週、取り締まることを明らかにしました。規制の対象とした理由の１つについて、少年が国に報復するため爆破テロを起こしたり、核兵器の原料を盗んで爆弾を製作したり、“この世界に引き金を引け”と明言するなどしているもの、としています。
　名指しされた作品だけではありません。漫画が４２００万部もの大ヒットとなり、アニメ化された「進撃の巨人」。中国メディアによりますと、ほかにも「寄生獣」「デスノート」など、日本でも大ヒットとなった人気アニメの配信が禁止されています。規制対象となった作品の多くが、正規にネット配信された作品です。
　中国文化省は、違反アニメには「暴力やテロを広める」ものや「映像が血生臭いシーン」などがあり、公衆道徳を脅かすとしています。

　「規制する事情も分かるけど、私は賛成できません」（女性）
　「全部見られなくするより、年齢で制限した方がいいと思います」（女性）

　規制の背景には何があるのでしょうか。
　「見たものがテロを想起する内容だったり、権力と戦うイメージであったり、例えば民主化の動きにつながっていくとか、人権感覚が身についていくとか、そういった部分が大きくなっていくと、今の中国一党独裁体制の枠の中に入りきらなくなるおそれがある」



■News Source （TBS News-i）
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