国立墓地で汚物まいて弔花踏みつけ…親与党系団体が現代版「剖棺斬屍」
https://www.chosun.com/politics/diplomacy-defense/2021/02/10/RUDHDB57PVEW7DAE7E3YUUENJM/朝鮮日報 (韓国語)2021年2月10日
「くそでも食らえ」「汚いやつ」「口を開けろ」
国立大田顕忠院で撤去されたペク将軍墓地案内板
2019年6月6日、顕忠日。国立大田顕忠院の将軍墓域に、民族問題研究所、平和在郷軍人会など親与党系団体のメンバー数十人が集まった。一行は有功者の墳墓や墓碑に、準備してきた家畜の排せつ物をぶちまけた。参加者らは旗を振って歓呼し、手をたたいた。「この×野郎」など悪口を言う人もいた。
一行は「民族の反逆者の墓を掘り進め!」と記した模型のシャベルを持ち、墳墓を足で踏みつけて「破墓パフォーマンス」を行った。「追い出そう」というスローガンも声の限りに叫んだ。あるプラカードには「歴史のごみを整理しよう」と記されていた。墓の前にある石の置物を踏みつけ、弔花を引き抜いて墳墓に投げ付けたり、墳墓に旭日旗をかぶせたりもした。韓国政府の関係者は「当時、周辺には悪臭が漂い、墓碑を洗うのにかなり手こずった」と語った。参加者らが汚物をまいてパフォーマンスを繰り広げた墓に埋葬されていた人々は、現代史の中で一部日帝に協力したこともあるが、韓国の建国後は6・25などで功績を上げた。論争はあるものの、国立墓地の埋葬条件を満たした人々だ。
2月5日、大田顕忠院にあるペク・ソンヨプ将軍の墓の案内板が撤去されるや、「親与党系の諸団体が『親日清算』を主張して国立墓地で行う各種デモは非常識」と指摘する声が上がっている。韓国軍関係者は「亡くなった人々の歴史的功罪を取り上げたり移葬を主張したりするのは、明らかに各自の自由」としつつも「だが墓を踏みにじり、汚物をまいたり悪口を言ったりするのは社会の感情に背くもの」と語った。「現代版『剖棺斬屍(し)』(墓を暴いて遺体の首を斬ること)」というわけだ。
民族問題研究所などは「日本軍・満州軍の経歴がある親日派は大田顕忠院だけでも28人埋葬されている」とし「すぐに移葬すべき」と主張する。しかし、亡くなった人々は6・25戦争などで挙げた功績が認められ、顕忠院に埋葬された-というのが国家報勲処の公式見解だ。会社員のキムさん(32)は「親日が悪いというのは分かるが、他の有功者の方々もいらっしゃるではないか」とし「一般の共同墓地でも想像できないことが国立墓地で堂々と行われるのだからショック」と語った。
大田顕忠院には殉国先烈、護国英霊およそ13万人が眠っている。顕忠塔には「ここは民族の魂が潜む場所/祖国と共に永遠に進む人々/太陽と月がこの丘を守るであろう」(蘆山・李殷相〈イ・ウンサン〉)という碑文が刻まれている。国の聖域なのだ。
このような非常識なデモを容認する顕忠院の態度も問題だという指摘がなされている。当時、顕忠院は汚物を投げ付けた当事者に対して法的措置を検討したいとしていた。しかし警察は「嫌疑なし」で事件を終結させた。ペク・ソンヨプ将軍の墓の案内板撤去に関する顕忠院の釈明も矛盾だらけだ。顕忠院は「ペク将軍の案内板は臨時に設置していたもので、このところ墓参者が減り、撤去が予定されていた」とした。顕忠院側は、親与党系団体の集会の直後に案内板を撤去したことに関しても「どうしてだか、時期的にそうなった」と説明した。偶然の一致だというのだ。
顕忠院によると、コロナの大流行期だった昨年12月から今年1月にかけても1日最大37人がペク将軍の墓を訪れた。昨年7月の埋葬直後より人数は減ったが、地道に訪問が続いていた。加えて顕忠院は、哨戒艦「天安」の捜索作業中に亡くなった韓主浩(ハン・ジュホ)准尉、手りゅう弾の上に身を投げて部下を救った姜在求(カン・ジェグ)少領(少佐に相当)などの案内板は引き続き維持する一方、ペク将軍の墓の案内板だけはわずか7カ月で撤去したのもつじつまが合わない、という指摘がある。
在郷軍人会(郷軍)は7日、ペク将軍の墓の案内板撤去と関連して「救国の英雄を辱め、国軍を否定する行為」だと批判。「護国の聖地である国立墓地で歪曲(わいきょく)された理念性向を持つ団体が騒乱を起こし、政治行為に及んだことに嫌悪を禁じ得ない」とし「護国の英霊がいなければ、こんにちの大韓民国は存在していない」とコメントした。青瓦台(韓国大統領府)はこの日、国家報勲処の関係者から事件に関する報告を受けた。国立ソウル顕忠院を管理する国防部(省に相当)の徐旭(ソ・ウク)長官にも同日、予備役将官らが懸念の電話をかけたという。
韓国政府の関係者は「政治的主張を行うことは表現と思想の自由の領域だが、護国の英霊が眠る国立墓地で過度の騒乱を引き起こしたり施設物を損なったりしたのなら法的に厳しく対処する」と語った。
国立墓地で汚物まいて弔花踏みつけ…親与党系団体が現代版「剖棺斬屍」
https://www.chosun.com/politics/diplomacy-defense/2021/02/10/RUDHDB57PVEW7DAE7E3YUUENJM/朝鮮日報 (韓国語)2021年2月10日
「くそでも食らえ」「汚いやつ」「口を開けろ」
国立大田顕忠院で撤去されたペク将軍墓地案内板
2019年6月6日、顕忠日。国立大田顕忠院の将軍墓域に、民族問題研究所、平和在郷軍人会など親与党系団体のメンバー数十人が集まった。一行は有功者の墳墓や墓碑に、準備してきた家畜の排せつ物をぶちまけた。参加者らは旗を振って歓呼し、手をたたいた。「この×野郎」など悪口を言う人もいた。
一行は「民族の反逆者の墓を掘り進め!」と記した模型のシャベルを持ち、墳墓を足で踏みつけて「破墓パフォーマンス」を行った。「追い出そう」というスローガンも声の限りに叫んだ。あるプラカードには「歴史のごみを整理しよう」と記されていた。墓の前にある石の置物を踏みつけ、弔花を引き抜いて墳墓に投げ付けたり、墳墓に旭日旗をかぶせたりもした。韓国政府の関係者は「当時、周辺には悪臭が漂い、墓碑を洗うのにかなり手こずった」と語った。参加者らが汚物をまいてパフォーマンスを繰り広げた墓に埋葬されていた人々は、現代史の中で一部日帝に協力したこともあるが、韓国の建国後は6・25などで功績を上げた。論争はあるものの、国立墓地の埋葬条件を満たした人々だ。
2月5日、大田顕忠院にあるペク・ソンヨプ将軍の墓の案内板が撤去されるや、「親与党系の諸団体が『親日清算』を主張して国立墓地で行う各種デモは非常識」と指摘する声が上がっている。韓国軍関係者は「亡くなった人々の歴史的功罪を取り上げたり移葬を主張したりするのは、明らかに各自の自由」としつつも「だが墓を踏みにじり、汚物をまいたり悪口を言ったりするのは社会の感情に背くもの」と語った。「現代版『剖棺斬屍(し)』(墓を暴いて遺体の首を斬ること)」というわけだ。
民族問題研究所などは「日本軍・満州軍の経歴がある親日派は大田顕忠院だけでも28人埋葬されている」とし「すぐに移葬すべき」と主張する。しかし、亡くなった人々は6・25戦争などで挙げた功績が認められ、顕忠院に埋葬された-というのが国家報勲処の公式見解だ。会社員のキムさん(32)は「親日が悪いというのは分かるが、他の有功者の方々もいらっしゃるではないか」とし「一般の共同墓地でも想像できないことが国立墓地で堂々と行われるのだからショック」と語った。
大田顕忠院には殉国先烈、護国英霊およそ13万人が眠っている。顕忠塔には「ここは民族の魂が潜む場所/祖国と共に永遠に進む人々/太陽と月がこの丘を守るであろう」(蘆山・李殷相〈イ・ウンサン〉)という碑文が刻まれている。国の聖域なのだ。
このような非常識なデモを容認する顕忠院の態度も問題だという指摘がなされている。当時、顕忠院は汚物を投げ付けた当事者に対して法的措置を検討したいとしていた。しかし警察は「嫌疑なし」で事件を終結させた。ペク・ソンヨプ将軍の墓の案内板撤去に関する顕忠院の釈明も矛盾だらけだ。顕忠院は「ペク将軍の案内板は臨時に設置していたもので、このところ墓参者が減り、撤去が予定されていた」とした。顕忠院側は、親与党系団体の集会の直後に案内板を撤去したことに関しても「どうしてだか、時期的にそうなった」と説明した。偶然の一致だというのだ。
顕忠院によると、コロナの大流行期だった昨年12月から今年1月にかけても1日最大37人がペク将軍の墓を訪れた。昨年7月の埋葬直後より人数は減ったが、地道に訪問が続いていた。加えて顕忠院は、哨戒艦「天安」の捜索作業中に亡くなった韓主浩(ハン・ジュホ)准尉、手りゅう弾の上に身を投げて部下を救った姜在求(カン・ジェグ)少領(少佐に相当)などの案内板は引き続き維持する一方、ペク将軍の墓の案内板だけはわずか7カ月で撤去したのもつじつまが合わない、という指摘がある。
在郷軍人会(郷軍)は7日、ペク将軍の墓の案内板撤去と関連して「救国の英雄を辱め、国軍を否定する行為」だと批判。「護国の聖地である国立墓地で歪曲(わいきょく)された理念性向を持つ団体が騒乱を起こし、政治行為に及んだことに嫌悪を禁じ得ない」とし「護国の英霊がいなければ、こんにちの大韓民国は存在していない」とコメントした。青瓦台(韓国大統領府)はこの日、国家報勲処の関係者から事件に関する報告を受けた。国立ソウル顕忠院を管理する国防部(省に相当)の徐旭(ソ・ウク)長官にも同日、予備役将官らが懸念の電話をかけたという。
韓国政府の関係者は「政治的主張を行うことは表現と思想の自由の領域だが、護国の英霊が眠る国立墓地で過度の騒乱を引き起こしたり施設物を損なったりしたのなら法的に厳しく対処する」と語った。