韓国は「日本人の給料を超えた」「先進国になった」のウラで、私が「日本のほうが”何百倍”も住みやすい」と感じた”決定的なワケ”
「豊か」な日本
私がいま療養している大分県で、韓国人のカミさんからの思わぬ「思い」に触れたことがあった。
大分県の豊後(ブンゴ)大野と地域で開催された巡蔵(めぐりくら)という製造所の蔵開きイベント。この地域の4つの酒造元が3箇所で行う巡蔵は、酒好きのカミさんにとっては日本に来た12月から楽しみにしていたイベントの一つだった。韓国でも日本酒人気は高く、日本酒『久保田萬寿』の一升瓶が韓国の居酒屋では3万円以上で売られている。私の親しい韓国人にも、日本酒バーを数軒経営しているのが2人ほどいるほどだ。
なにしろ酒好きな韓国人にとって、日本酒も日本文化以上のものとして反日、不買時期でも人気は高かった。そして今回、参加した巡蔵でカミさんはイベントを見渡しながら涙ぐんでいるのだ。「どうしたの?」と聞いてみると「あなたが日本が『豊か』とよく話す意味が理解できて、身に染みている。韓国にも同じ様に田舎はあるが、日本の様にどこに行ってもこういう季節を祝うイベントはない」と話すのだ。そして、「日本で暮らし、地域の文化に触れていると、韓国人と韓国が悲しくなる」と言うのだった。
私も年収的に年相応の中小企業役員ほどで、決してセレブな暮らしからは程遠い。でも、そんな生活の必要性を感じさせない「豊かさ」が日本にはある。本当に日本は良い国だと、夫婦で実感したのである。
韓国では日本を比べて「数値が高い」という報道がよく見られる。最近でも朝鮮日報で『20年前はほぼ半分だったのに…韓国の賃金水準、日本を上回る』という記事が出ていた。いわく、日本は数十年にわたる景気不振の影響で賃金がほぼ上昇せず、韓国は大企業を中心に高い水準の賃金上昇が20年にわたり続いたためだという。
確かに、数字上ではそのように韓国が「日本を超えた」「先進国になった」というものは少なからず出てきているのだろう。しかし、日本と韓国に住んでみて私の実感からすれば、住んで見たときの「幸福感」は圧倒的に日本が優れているし、何百倍も暮らしやすいのだ。
マンション購入も「一筋縄ではいかない……」
私の友人は、4月に韓国の水原(スウォン)市というカンナムから車で40分ほどのところに、新築マンションを購入できた。韓国でのマンション購入はほとんど抽選で決まることと、生涯初めて購入する家庭には抽選の優先権があったりする。今回抽選に当たった友人夫婦は共働きで年収約1000万円ほどで、物件は6000万円ちょいの韓国では1、2のブランドマンションだ。
韓国で抽選に当たるとこの6000万円を3回ほどの借り入れ、もしくは自己資金で払うのだが、完成して入居日を決める際の内見がある。そこで友人夫婦は外部の施工業者を同伴させチェックをすると、78箇所の不具合箇所が出てきたという。販売業者にそのことを伝えると「普通は100箇所以上出るんですけど…当たり物件でしたね」と微笑み返しだったらしいから、開いた口がふさがらないとはまさにこのことだろう。しかも、これが韓国で1、2を争うブランドマンションの話なのだ。聞いた私は失笑して、「そんな物件を買う価値はあるのか?」と感じてしまった。
しかも、このマンション購入にかかる金銭的現実は意外なほど厳しい。
というのも、夫婦で年収約1000万円で、貯蓄していた約1500万円をマンション購入にすべて吐き出したとしても、2回目の支払いで2500万円の借り入れを起こす必要がある。それでも2000万円ちょいが残るので、これはいま住んでいる親名義(母親)のマンションで3000万円の保証金(チョンセ)確保が成功すれば、無事引っ越しができる……という仕組みなのだ。
急ぎすぎな韓国
韓国のチョンセは、市場価格の60〜90%の金額を保証金として家主に納めれば、家賃は契約期間免除されるシステムだ。そしてその3000万円の保証金の2000万円ちょいが最後の支払いに当てられ、残り数百万円は引っ越しで必要な物を購入すると、「すべてなくなる」と言う。
では2年後、貸し出したマンションの住人が退去することになって、保証金の3000万円を全額返さないといけないとなると、どうなるのだろうか……。私なら怖くて、こんな購入の仕方はできない。実際に韓国が「豊か」に見えるウラ面では、こうした自転車操業な不動産投資があるのも現実なのだ。
日本では、春日和のいまの季節になれば、春を感じられる山菜が色んな所で食べたりできる。だが、韓国では一部の地域を除いて、街中で季節を感じられることは少ない。それも両国に住んで見て、日本の良さを痛感するところだ。むしろ韓国では、桜が咲けばどこかで「ソメイヨシノ撲滅運動」があったりするから、ウンザリする。
私は一度、韓国で登山に誘われたことがある。登山は自然豊かな場所で気持ちをリセットできることが醍醐味と思えるが、韓国での登山では、みんなスマホでメッセージをしながら下山していたのには驚かされた。この光景を見た時には「何のための登山なのか…」と誘ってくれた友人に聞いてみたら、特に何も返事がなかった。韓国はどこか急いでいるところがあると思うのは、私だけだろうか。
今、私は日本で2度目の長期滞在中だが「毒がぬけつつ」ある。今、訪日に夢中になっている韓国人の多くは、こういった日本の良さ、余裕を感じ始めている。こんな訪日韓国人を見ていると、韓国での4月の選挙も期待が持てるかと思いがちだが、「ちゃぶ台返し」がある韓国では結果が出るまで信用はできない。
韓国人に生まれて悲しくないですか?
韓国は「日本人の給料を超えた」「先進国になった」のウラで、私が「日本のほうが”何百倍”も住みやすい」と感じた”決定的なワケ”
「豊か」な日本
私がいま療養している大分県で、韓国人のカミさんからの思わぬ「思い」に触れたことがあった。
大分県の豊後(ブンゴ)大野と地域で開催された巡蔵(めぐりくら)という製造所の蔵開きイベント。この地域の4つの酒造元が3箇所で行う巡蔵は、酒好きのカミさんにとっては日本に来た12月から楽しみにしていたイベントの一つだった。韓国でも日本酒人気は高く、日本酒『久保田萬寿』の一升瓶が韓国の居酒屋では3万円以上で売られている。私の親しい韓国人にも、日本酒バーを数軒経営しているのが2人ほどいるほどだ。
なにしろ酒好きな韓国人にとって、日本酒も日本文化以上のものとして反日、不買時期でも人気は高かった。そして今回、参加した巡蔵でカミさんはイベントを見渡しながら涙ぐんでいるのだ。「どうしたの?」と聞いてみると「あなたが日本が『豊か』とよく話す意味が理解できて、身に染みている。韓国にも同じ様に田舎はあるが、日本の様にどこに行ってもこういう季節を祝うイベントはない」と話すのだ。そして、「日本で暮らし、地域の文化に触れていると、韓国人と韓国が悲しくなる」と言うのだった。
私も年収的に年相応の中小企業役員ほどで、決してセレブな暮らしからは程遠い。でも、そんな生活の必要性を感じさせない「豊かさ」が日本にはある。本当に日本は良い国だと、夫婦で実感したのである。
韓国では日本を比べて「数値が高い」という報道がよく見られる。最近でも朝鮮日報で『20年前はほぼ半分だったのに…韓国の賃金水準、日本を上回る』という記事が出ていた。いわく、日本は数十年にわたる景気不振の影響で賃金がほぼ上昇せず、韓国は大企業を中心に高い水準の賃金上昇が20年にわたり続いたためだという。
確かに、数字上ではそのように韓国が「日本を超えた」「先進国になった」というものは少なからず出てきているのだろう。しかし、日本と韓国に住んでみて私の実感からすれば、住んで見たときの「幸福感」は圧倒的に日本が優れているし、何百倍も暮らしやすいのだ。
マンション購入も「一筋縄ではいかない……」
私の友人は、4月に韓国の水原(スウォン)市というカンナムから車で40分ほどのところに、新築マンションを購入できた。韓国でのマンション購入はほとんど抽選で決まることと、生涯初めて購入する家庭には抽選の優先権があったりする。今回抽選に当たった友人夫婦は共働きで年収約1000万円ほどで、物件は6000万円ちょいの韓国では1、2のブランドマンションだ。
韓国で抽選に当たるとこの6000万円を3回ほどの借り入れ、もしくは自己資金で払うのだが、完成して入居日を決める際の内見がある。そこで友人夫婦は外部の施工業者を同伴させチェックをすると、78箇所の不具合箇所が出てきたという。販売業者にそのことを伝えると「普通は100箇所以上出るんですけど…当たり物件でしたね」と微笑み返しだったらしいから、開いた口がふさがらないとはまさにこのことだろう。しかも、これが韓国で1、2を争うブランドマンションの話なのだ。聞いた私は失笑して、「そんな物件を買う価値はあるのか?」と感じてしまった。
しかも、このマンション購入にかかる金銭的現実は意外なほど厳しい。
というのも、夫婦で年収約1000万円で、貯蓄していた約1500万円をマンション購入にすべて吐き出したとしても、2回目の支払いで2500万円の借り入れを起こす必要がある。それでも2000万円ちょいが残るので、これはいま住んでいる親名義(母親)のマンションで3000万円の保証金(チョンセ)確保が成功すれば、無事引っ越しができる……という仕組みなのだ。
急ぎすぎな韓国
韓国のチョンセは、市場価格の60〜90%の金額を保証金として家主に納めれば、家賃は契約期間免除されるシステムだ。そしてその3000万円の保証金の2000万円ちょいが最後の支払いに当てられ、残り数百万円は引っ越しで必要な物を購入すると、「すべてなくなる」と言う。
では2年後、貸し出したマンションの住人が退去することになって、保証金の3000万円を全額返さないといけないとなると、どうなるのだろうか……。私なら怖くて、こんな購入の仕方はできない。実際に韓国が「豊か」に見えるウラ面では、こうした自転車操業な不動産投資があるのも現実なのだ。
日本では、春日和のいまの季節になれば、春を感じられる山菜が色んな所で食べたりできる。だが、韓国では一部の地域を除いて、街中で季節を感じられることは少ない。それも両国に住んで見て、日本の良さを痛感するところだ。むしろ韓国では、桜が咲けばどこかで「ソメイヨシノ撲滅運動」があったりするから、ウンザリする。
私は一度、韓国で登山に誘われたことがある。登山は自然豊かな場所で気持ちをリセットできることが醍醐味と思えるが、韓国での登山では、みんなスマホでメッセージをしながら下山していたのには驚かされた。この光景を見た時には「何のための登山なのか…」と誘ってくれた友人に聞いてみたら、特に何も返事がなかった。韓国はどこか急いでいるところがあると思うのは、私だけだろうか。
今、私は日本で2度目の長期滞在中だが「毒がぬけつつ」ある。今、訪日に夢中になっている韓国人の多くは、こういった日本の良さ、余裕を感じ始めている。こんな訪日韓国人を見ていると、韓国での4月の選挙も期待が持てるかと思いがちだが、「ちゃぶ台返し」がある韓国では結果が出るまで信用はできない。
韓国人に生まれて悲しくないですか?