米国は韓国を心配している。

保守政権のクネは中国に直参して人民解放軍の軍事パレードをプーチン・習と並んで閲兵。感激してAIIBと一帯一路に積極的な支持を表明。

進歩派の文は習と中国に直参し、習に「中国の夢は韓国の夢でもある」と言い出し「三不の誓い」を立てた。

三不とは●米国のMDには参加しない●日本とは軍事同盟しない●THAADの追加はしない、の３項目。いずれも米国の考えと全く逆の約束を習にしてしまった。

韓国は米国と軍事同盟関係にあるというのに、米韓の軍事戦略の一致が見当たらない。

軍事同盟とは同じ目的（韓国防衛）を計るに一致した戦略を持つ必要がある。一致しないところがあれば韓国は悲しいながらも米国の戦略にあわせる必要があるのだ。これが同盟関係。

米軍の中にも違う戦略を考えている将校もいるだろう。でも組織の中にいる限りは自分の考えを発言すべきではない事は軍人なら誰でも知っている。これが同盟でもそのまま常識なのさ。

国際社会の新参者の韓国はこういう国際同盟関係を知らないわけだ。

日本も日米同盟を結んでいるので、本当はよりよい日本の考えもあるのだが、米国との同盟を維持するために、やむなく自国の意思は抑えて米国の戦略を日本の戦略として考えている。

欧州もNATOの同盟があるので、米国とは何かと意見が違い争いが絶えないが、軍事に関しては米国と欧州は完全に一致している。最近NATO諸国が空母や戦艦を東アジア（日本）に向けて派遣しているのも米国の軍事戦略に一致させているからこその現象。

これが同盟に対する考え方。

で、米国は韓国を信用していない。

韓国は大統領の発言の通り、中国側に行くのが必然とみているのだ。

そうなれば米韓同盟はなくなるわけで、いまのところ韓国にはそこまでの勇気がない。

で、韓国が米韓同盟の破棄を通告するまでの間は米国は米韓同盟を最大限に利用するつもり。

まずは、戦時統率権を韓国に渡す約束をしてしまったが、米国は米韓同盟が破棄されるまでの間は渡すつもりがないのだ。何のかんのと理由をつけて引き延ばす。

戦時とはいえ在韓米軍が韓国に指揮統率される事は絶対にできないのだ。

日米韓の軍事連携を口が酸っぱくなるほど米国と日本がいうのは、三不の誓いを明白に破らせようとしているのが理由。またMDの韓国内への設置も三不の誓いを破らせようとする米国の意思。日本と和解せよ、という米国の圧力もこれも三不の誓い破りにつながる。

米国としては文が習に三不の誓いを立てた事を、すべて破らせようとしているわけで、中国から約束破りの仕返し制裁を韓国が貰うべきだと考えているのだよ。

ちなみに「日米韓の軍事連携を日本がいっている」のは日本政府の公式発表でそれを逸脱する事は絶対にない。だが、日本の本心は信用できない韓国との連携はしたくないのだよ。でも米国との戦略に齟齬がでるので、本心は抑えて日米同盟維持に邁進しているのは教えておくよ。

GSOMIAも同じ。信用できない韓国軍に日本の情報は渡したくない。韓国からの情報は全く来なかった。だから韓国のGSOMIA破棄は日本にとってはどうでもいい事だったが、米国の事を考えると「GSOMIA延長は喜ばしい」と発言するのも、日米同盟維持が理由。