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旧日本軍が遺棄した化学兵器の処理施設、中国・吉林省で稼働
【北京=矢板明夫】旧日本軍が終戦後に中国国内に残したとされる遺棄化学兵器の処理施設が、中国の吉林省敦化市ハルバ嶺(れい)に完成し、1日稼働を開始した。施設は高温の炉で化学砲弾などを燃焼処理する。
ハルバ嶺付近には、中国で最多の30万~40万発の化学兵器が残っているとされる。これらの兵器には、終戦時に旧日本軍から中国、ソ連の軍隊に引き渡された後、中国側の手で埋設処理されたものが含まれるとされ、「遺棄」に当たるのかが議論されてきた。
しかし、化学兵器禁止条約の発効を受けて、1999年に日中政府間で交わされた覚書は、日本の責任とともに、所要資金と技術の提供を明記。日本は2000年からの回収作業などで、これまでに1400億円を投入してきた。
日本側の関係者は「遺棄化学兵器処理問題で一つの大きな節目を迎えることができた。3年以内に具体的な廃棄計画をつくりたい」と話している。
中国外務省の華春瑩報道官は1日の記者会見で、「遺棄化学兵器は日本の軍国主義侵略者が中国で犯した重大な罪の一つだ」と強調し、「処理は予定より大幅に遅れており、日本側が投入する人と物をもっと増やして廃棄作業を加速してほしい」と語った。
11月30日に施設で行われた開始式は、日中両政府の担当者らが出席して非公開で行われた。内閣府遺棄化学兵器処理担当室では、「中国側の要望のほか、場所が中国の軍事管理区域の中にあったため」と、非公開の理由を説明している。
http://www.sankei.com/world/news/141202/wor1412020006-n2.html
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旧日本軍が遺棄した化学兵器の処理施設、中国・吉林省で稼働
【北京=矢板明夫】旧日本軍が終戦後に中国国内に残したとされる遺棄化学兵器の処理施設が、中国の吉林省敦化市ハルバ嶺(れい)に完成し、1日稼働を開始した。施設は高温の炉で化学砲弾などを燃焼処理する。
ハルバ嶺付近には、中国で最多の30万~40万発の化学兵器が残っているとされる。これらの兵器には、終戦時に旧日本軍から中国、ソ連の軍隊に引き渡された後、中国側の手で埋設処理されたものが含まれるとされ、「遺棄」に当たるのかが議論されてきた。
しかし、化学兵器禁止条約の発効を受けて、1999年に日中政府間で交わされた覚書は、日本の責任とともに、所要資金と技術の提供を明記。日本は2000年からの回収作業などで、これまでに1400億円を投入してきた。
日本側の関係者は「遺棄化学兵器処理問題で一つの大きな節目を迎えることができた。3年以内に具体的な廃棄計画をつくりたい」と話している。
中国外務省の華春瑩報道官は1日の記者会見で、「遺棄化学兵器は日本の軍国主義侵略者が中国で犯した重大な罪の一つだ」と強調し、「処理は予定より大幅に遅れており、日本側が投入する人と物をもっと増やして廃棄作業を加速してほしい」と語った。
11月30日に施設で行われた開始式は、日中両政府の担当者らが出席して非公開で行われた。内閣府遺棄化学兵器処理担当室では、「中国側の要望のほか、場所が中国の軍事管理区域の中にあったため」と、非公開の理由を説明している。
http://www.sankei.com/world/news/141202/wor1412020006-n2.html