通貨交換協定再開へ議論開始で合意 韓国側が提案 「日韓の経済協力は有益」と麻生氏
【ソウル=名村隆寛】日本と韓国の財務担当閣僚らによる第7回日韓財務対話が27日、ソウルで開かれ、緊急時にドルなどを融通し合う通貨交換(ス ワップ)協定に関し、昨年2月に終了したものに代わる新たな協定について議論を始めることで日韓双方が合意した。韓国が提案し、日本側が応じた。財務対話 には、麻生太郎副総理兼財務相と韓国の柳(ユ)一鎬(イルホ)経済副首相兼企画財政相らが出席した。
韓国側は、日韓の2国間の経済協力を強化する「証し」として、日本からの支援の方が大きかったこれまでの協定を改め、双方の融通枠が同額となる新たな協定の締結を呼びかけた。
麻生氏は「今後ともグローバルや地域的な話で協調する関係を構築していかないといけない」と答え、両国は新たな協定が地域金融市場の安定を高めるとの点で一致した。新たな協定締結に向けた協議は今後行い、締結の時期や金額について詰めていく。
麻生氏は終了後、記者団の取材に応じ、韓国側が新たな協定への議論の開始を提案したことについて「いざというときのために(外貨は)用意しておくべきでは ないか。韓国が(そのように)必要だと判断したと思う」と述べた。その上で「日韓の経済協力は有益であり、地域の持続的経済成長に資するものだ」と強調し た。
ただ、財務相同行筋は「論点は山ほどある。新たな協定の締結は簡単なものではなく、楽観はしていない」と指摘した。
日韓財務対話の開催は昨年5月に東京で開催されて以来。
◇
【用語解説】日韓通貨交換協定
外国為替市場で円やウォンが暴落する事態に備えた日韓両国間の取り決め。米ドルなどを互いに融通できるようにして自国通貨を買い支える。アジア通貨危機を 教訓に平成13年に開始。24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなどで日韓関係が悪化、昨年2月に打ち切られた。
通貨交換協定再開へ議論開始で合意 韓国側が提案 「日韓の経済協力は有益」と麻生氏
【ソウル=名村隆寛】日本と韓国の財務担当閣僚らによる第7回日韓財務対話が27日、ソウルで開かれ、緊急時にドルなどを融通し合う通貨交換(ス ワップ)協定に関し、昨年2月に終了したものに代わる新たな協定について議論を始めることで日韓双方が合意した。韓国が提案し、日本側が応じた。財務対話 には、麻生太郎副総理兼財務相と韓国の柳(ユ)一鎬(イルホ)経済副首相兼企画財政相らが出席した。
韓国側は、日韓の2国間の経済協力を強化する「証し」として、日本からの支援の方が大きかったこれまでの協定を改め、双方の融通枠が同額となる新たな協定の締結を呼びかけた。
麻生氏は「今後ともグローバルや地域的な話で協調する関係を構築していかないといけない」と答え、両国は新たな協定が地域金融市場の安定を高めるとの点で一致した。新たな協定締結に向けた協議は今後行い、締結の時期や金額について詰めていく。
麻生氏は終了後、記者団の取材に応じ、韓国側が新たな協定への議論の開始を提案したことについて「いざというときのために(外貨は)用意しておくべきでは ないか。韓国が(そのように)必要だと判断したと思う」と述べた。その上で「日韓の経済協力は有益であり、地域の持続的経済成長に資するものだ」と強調し た。
ただ、財務相同行筋は「論点は山ほどある。新たな協定の締結は簡単なものではなく、楽観はしていない」と指摘した。
日韓財務対話の開催は昨年5月に東京で開催されて以来。
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【用語解説】日韓通貨交換協定
外国為替市場で円やウォンが暴落する事態に備えた日韓両国間の取り決め。米ドルなどを互いに融通できるようにして自国通貨を買い支える。アジア通貨危機を 教訓に平成13年に開始。24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなどで日韓関係が悪化、昨年2月に打ち切られた。