2016.8.27 18:26更新
【日韓財務対話】
通貨交換協定再開へ議論開始で合意 韓国側が提案 「日韓の経済協力は有益」と麻生氏
日韓財務対話で握手を交わす韓国の柳一鎬・経済副首相兼企画財政相(左)と麻生財務相=27日、ソウル(共同)
【ソウル=名村隆寛】日本と韓国の財務担当閣僚らによる第7回日韓財務対話が27日、ソウルで開かれ、緊急時にドルなどを融通し合う通貨交換(スワップ)協定に関し、昨年2月に終了したものに代わる新たな協定について議論を始めることで日韓双方が合意した。韓国が提案し、日本側が応じた。財務対話には、麻生太郎副総理兼財務相と韓国の柳(ユ)一鎬(イルホ)経済副首相兼企画財政相らが出席した。
韓国側は、日韓の2国間の経済協力を強化する「証し」として、日本からの支援の方が大きかったこれまでの協定を改め、双方の融通枠が同額となる新たな協定の締結を呼びかけた。
麻生氏は「今後ともグローバルや地域的な話で協調する関係を構築していかないといけない」と答え、両国は新たな協定が地域金融市場の安定を高めるとの点で一致した。新たな協定締結に向けた協議は今後行い、締結の時期や金額について詰めていく。
麻生氏は終了後、記者団の取材に応じ、韓国側が新たな協定への議論の開始を提案したことについて「いざというときのために(外貨は)用意しておくべきではないか。韓国が(そのように)必要だと判断したと思う」と述べた。その上で「日韓の経済協力は有益であり、地域の持続的経済成長に資するものだ」と強調した。
ただ、財務相同行筋は「論点は山ほどある。新たな協定の締結は簡単なものではなく、楽観はしていない」と指摘した。
日韓財務対話の開催は昨年5月に東京で開催されて以来。
◇
【用語解説】日韓通貨交換協定
外国為替市場で円やウォンが暴落する事態に備えた日韓両国間の取り決め。米ドルなどを互いに融通できるようにして自国通貨を買い支える。アジア通貨危機を教訓に平成13年に開始。24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなどで日韓関係が悪化、昨年2月に打ち切られた。
================================================================
2016.8.27 20:28更新
【日韓財務対話】
通貨交換協定再開を提案した韓国、体面より「実」を優先 「貸し」を作った日本
日韓財務対話を終え、笑顔で言葉を交わす麻生財務相(左)と韓国の柳一鎬・経済副首相兼企画財政相=27日、ソウル(共同)
ソウルで27日に開かれた日韓財務対話で、韓国側は通貨交換協定再開を提案した。同国国内には日本に対して強硬姿勢を求める一部世論はあるものの、経済界を中心に将来の不安払拭に向けて協定の再開を求める声は根強く、韓国政府としても体面より“実”を優先したとみられる。
平成13年に始まった日韓の通貨交換協定は、昨年2月に終了した。韓国企画財政省や中央銀行に当たる韓国銀行は当時、「経済指標が良好であり、延長がなくても特に悪影響はない」との見解を示していた。
韓国の外貨準備高も比較的十分で、韓国メディアの間にも「協定延長不要論」が目立っていた。何より、最大の原因は慰安婦問題での日韓関係の悪化という「政治的な問題」(韓国財界)にあったとされる。
ただ、昨年10月に行われた経団連と韓国の全国経済人連合会(全経連)の定期会合で全経連側は協定再開を求めた。米国の利上げなど「金融の不透明化」が理由で、今年に入っても、韓国経済は主要輸出先の中国の成長鈍化や英国の欧州連合(EU)離脱決定で、低迷から抜け出せずにいる。
ひとたび金融市場が混乱すれば打撃を受ける懸念があるうえ、経済界には、協定再開が経済分野での対日関係改善の好機になるとの見方もあった。
一方、日本政府は協定再開は「(韓国側から)話が出れば検討する」(麻生太郎財務相)との立場だった。協定は韓国が通貨危機などに陥った際に日本が救済するという側面が強く、「日本からお願いするものではない」(財務省幹部)ためだ。
韓国に進出する日系企業は約700社あるが、日本から韓国への輸出額は5兆円程度で、米国や中国だけでなく、EU向けより少ない。日本は外貨準備高も巨額で、協定のメリットはむしろ韓国の方が大きい。
ただ、慰安婦問題をめぐる昨年末の日韓合意を機に両国関係は改善傾向にある。さらに、ミサイル発射を続ける北朝鮮や、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で挑発行為を繰り返す中国との関係を踏まえると、日韓両国が協力を深める必要性は増している。
経済面でも、中国の不良債権問題などによってアジア発の金融危機が起きるリスクはくすぶっており、協定は「予防的機能」(財務相同行筋)の一つになる。このため、日本政府も国内世論をにらみつつも、韓国政府に“貸し”を作った格好だ。(田村龍彦、ソウル 名村隆寛)
================================================================
================================================================
韓国はこっちに来るな。
韓国は中凶とスワップ協定を結んでるんだから日本とは必要ないだろうが。
( ´-д-)
『韓国政府に“貸し”を作った』
連中は『貸し』だの『借り』だのなんて思ってないだろ。
日本を巧く利用したとほくそ笑んでるだけだろ。
( ´-д-)
まぁ、まだ議論開始で合意しただけの段階のようだから、
『「論点は山ほどある。新たな協定の締結は簡単なものではなく、楽観はしていない」』
の言葉に望みを託してみるか。
( ´-д-)
================================================================
(再掲)
韓国で日本との通貨スワップ再開論 協定終了のいきさつを棚上げ?
夕刊フジ / 2016年7月9日 17時12分
韓国政府から、日本と緊急時に通貨を融通し合う「通貨交換(スワップ)協定」の再開を望む声が強まっている。英国の欧州連合(EU)離脱決定や中国経済失速などの要因でウォン暴落や外貨流出の懸念があるためだ。ただ、朴槿恵(パク・クネ)政権の反日姿勢で協定が終了した経緯もあり、その身勝手さにあきれる声も聞かれる。
今月1日に駐日大使に就任した李俊揆(イ・ジュンギュ)氏は2日付の日本経済新聞のインタビューで、日本との通貨スワップ再開について「危機はいつ誰に訪れるかわからず、通貨スワップは危機対応として互いに役立つ」として望ましいとの姿勢を示したという。
韓国は中国と最大の通貨スワップ協定を結んでいるが、調達できるのは人民元だ。一方、2001年に締結した日韓通貨スワップは、韓国はウォンを日本に渡し、米ドルと日本円を受け取ることができるものだった。
11年には700億ドル(約7兆1960億円)の規模に拡大したが、反日姿勢を強めた朴政権側から「協定延長は不要」との声が出て、昨年2月に打ち切られた。
その後も韓国で経済不安が発生するたびに、韓国側の政財界やメディアからスワップ再開話が浮上していた。今年6月には英国民投票で離脱派が勝利したことでウォンや人民元など新興国の通貨が軒並み売られたことから、崔相穆(チェ・サンモク)企画財政部次官が日本や米国との通貨スワップ再開に言及した。
韓国内では、外貨準備高が今年5月末時点で3709億ドル(約38兆880億円)にのぼるため、通貨安や資本流出にも対応可能との論調もある。また、円高とウォン安が進むことは、日本と競合する韓国の輸出産業にとっては有利だ。
ただ、ウォンの対ドルや対円レートは英国民投票直後の急変からいったん落ち着いたが、韓国への影響が大きい中国の人民元も下落が続いているうえ、今後の米国の追加利上げ観測もあることから先行きは予断を許さない。
週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、「米国に為替操作国と認定される恐れがあるため、韓国は介入に頼れなくなり、通貨スワップ再開の動きが出てきている。ただ、日本にとっては韓国とのスワップを再開するメリットは小さく、事実上は韓国救済になることを韓国政府はわきまえるべきだろう」と指摘している。
================================================================
目的は通貨スワップ・平昌五輪援助?韓国・朴大統領が初の訪日へ
デイリーニュースオンライン / 2016年7月9日 12時6分
恐れていた事態が、ついにやって来る?
「(通貨)危機はいつ誰に訪れるか分からず、韓日間の通貨スワップは危機対応として互いに役立つ。再開した方が良い」
新任の李俊揆(イ・ジュンギュ)駐日韓国大使が、ハッキリと明言したのだ。
<通貨スワップ(交換)協定>とは、通貨危機・外貨不足に陥った方の国が、米ドルや日本円(注1)を融通してもらう制度。日韓間では2001年に20億ドルでスタートし、最大で700億ドル(約7兆2000億円)まで拡大。事実上、日本がウォンの信用を補強してあげる意味合いが強かった。
……が、その後の両国関係の悪化、反日姿勢を明確に打ち出した朴槿恵(パク・クネ)大統領の就任などで徐々に縮小し、ついに昨年2月に打ち切られた。
「スワップ縮小から打ち切りに至る時期は、朴槿恵大統領が様々な国を訪問しては、“慰安婦問題で日本を批判して欲しい”と訴えた<告げ口外交>が盛んだった。経済的にも、好調だった中国に接近して中韓通貨スワップを延長。日本は用ナシ! と強気な姿勢だった」(韓国通ジャーナリスト)
その韓国が急に<通貨スワップ再開>を言いだしたのは、頼みの中国経済の不透明さと、英国のEU離脱による国際金融情勢が原因だろう。円が買われ、元やウォンなど新興国の通貨が売られ──(注2)。
■朴槿恵大統領は何を言う?
韓国国内には「まだまだ外貨準備はある。スワップ再開は不要だ
」との意見もあるが、世界情勢に対してウォンの不安が消えたわけではない。ついには朝鮮日報が、<朴槿恵大統領 年内訪日>をぶち上げた。
「李
駐日大使の発言を引用する形で、初の日本訪問と……。観測気球っぽいのでにわかには信じられないが、万が一にも来るとしたら通貨スワップ再開問題と、相変
わらず混迷を極めている平昌(ピョンチャン)五輪への協力要請はテーマの一つになるでしょう」(前出・ジャーナリスト)
かくして冒頭のごとく、虚実ないまぜで<恐れていた事態>が進行中というわけだ。なぜ恐れるか?
近くなるほど憎悪と依存を強める隣人と上手く付き合うには、距離を取るしかない。日韓友好のためにこそ、密着してはいけないのだ。
それにしても<告げ口外交>に始まり、食傷するほど日本攻撃を繰り返し、日韓通貨スワップ終了にも指導力を発揮したのが朴槿恵大統領だ。
彼女が、どの口で再開を言いだすのか? その場所がソウルだろうと東京であろうと、注目せざるを得ない。
(注1)米ドルや日本円…国際的に信用のある通貨。
(注2)ウォンが売られた…チェ・モサク企画財政部次官も、スワップ再開に言及。
著者プロフィール
コンテンツプロデューサー
田中ねぃ
東
京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイド
ル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News
Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ
2016.8.27 18:26更新
【日韓財務対話】
通貨交換協定再開へ議論開始で合意 韓国側が提案 「日韓の経済協力は有益」と麻生氏
日韓財務対話で握手を交わす韓国の柳一鎬・経済副首相兼企画財政相(左)と麻生財務相=27日、ソウル(共同)
【ソウル=名村隆寛】日本と韓国の財務担当閣僚らによる第7回日韓財務対話が27日、ソウルで開かれ、緊急時にドルなどを融通し合う通貨交換(スワップ)協定に関し、昨年2月に終了したものに代わる新たな協定について議論を始めることで日韓双方が合意した。韓国が提案し、日本側が応じた。財務対話には、麻生太郎副総理兼財務相と韓国の柳(ユ)一鎬(イルホ)経済副首相兼企画財政相らが出席した。
韓国側は、日韓の2国間の経済協力を強化する「証し」として、日本からの支援の方が大きかったこれまでの協定を改め、双方の融通枠が同額となる新たな協定の締結を呼びかけた。
麻生氏は「今後ともグローバルや地域的な話で協調する関係を構築していかないといけない」と答え、両国は新たな協定が地域金融市場の安定を高めるとの点で一致した。新たな協定締結に向けた協議は今後行い、締結の時期や金額について詰めていく。
麻生氏は終了後、記者団の取材に応じ、韓国側が新たな協定への議論の開始を提案したことについて「いざというときのために(外貨は)用意しておくべきではないか。韓国が(そのように)必要だと判断したと思う」と述べた。その上で「日韓の経済協力は有益であり、地域の持続的経済成長に資するものだ」と強調した。
ただ、財務相同行筋は「論点は山ほどある。新たな協定の締結は簡単なものではなく、楽観はしていない」と指摘した。
日韓財務対話の開催は昨年5月に東京で開催されて以来。
◇
【用語解説】日韓通貨交換協定
外国為替市場で円やウォンが暴落する事態に備えた日韓両国間の取り決め。米ドルなどを互いに融通できるようにして自国通貨を買い支える。アジア通貨危機を教訓に平成13年に開始。24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなどで日韓関係が悪化、昨年2月に打ち切られた。
================================================================
2016.8.27 20:28更新
【日韓財務対話】
通貨交換協定再開を提案した韓国、体面より「実」を優先 「貸し」を作った日本
日韓財務対話を終え、笑顔で言葉を交わす麻生財務相(左)と韓国の柳一鎬・経済副首相兼企画財政相=27日、ソウル(共同)
ソウルで27日に開かれた日韓財務対話で、韓国側は通貨交換協定再開を提案した。同国国内には日本に対して強硬姿勢を求める一部世論はあるものの、経済界を中心に将来の不安払拭に向けて協定の再開を求める声は根強く、韓国政府としても体面より“実”を優先したとみられる。
平成13年に始まった日韓の通貨交換協定は、昨年2月に終了した。韓国企画財政省や中央銀行に当たる韓国銀行は当時、「経済指標が良好であり、延長がなくても特に悪影響はない」との見解を示していた。
韓国の外貨準備高も比較的十分で、韓国メディアの間にも「協定延長不要論」が目立っていた。何より、最大の原因は慰安婦問題での日韓関係の悪化という「政治的な問題」(韓国財界)にあったとされる。
ただ、昨年10月に行われた経団連と韓国の全国経済人連合会(全経連)の定期会合で全経連側は協定再開を求めた。米国の利上げなど「金融の不透明化」が理由で、今年に入っても、韓国経済は主要輸出先の中国の成長鈍化や英国の欧州連合(EU)離脱決定で、低迷から抜け出せずにいる。
ひとたび金融市場が混乱すれば打撃を受ける懸念があるうえ、経済界には、協定再開が経済分野での対日関係改善の好機になるとの見方もあった。
一方、日本政府は協定再開は「(韓国側から)話が出れば検討する」(麻生太郎財務相)との立場だった。協定は韓国が通貨危機などに陥った際に日本が救済するという側面が強く、「日本からお願いするものではない」(財務省幹部)ためだ。
韓国に進出する日系企業は約700社あるが、日本から韓国への輸出額は5兆円程度で、米国や中国だけでなく、EU向けより少ない。日本は外貨準備高も巨額で、協定のメリットはむしろ韓国の方が大きい。
ただ、慰安婦問題をめぐる昨年末の日韓合意を機に両国関係は改善傾向にある。さらに、ミサイル発射を続ける北朝鮮や、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で挑発行為を繰り返す中国との関係を踏まえると、日韓両国が協力を深める必要性は増している。
経済面でも、中国の不良債権問題などによってアジア発の金融危機が起きるリスクはくすぶっており、協定は「予防的機能」(財務相同行筋)の一つになる。このため、日本政府も国内世論をにらみつつも、韓国政府に“貸し”を作った格好だ。(田村龍彦、ソウル 名村隆寛)
================================================================
================================================================
韓国はこっちに来るな。
韓国は中凶とスワップ協定を結んでるんだから日本とは必要ないだろうが。
( ´-д-)
『韓国政府に“貸し”を作った』
連中は『貸し』だの『借り』だのなんて思ってないだろ。
日本を巧く利用したとほくそ笑んでるだけだろ。
( ´-д-)
まぁ、まだ議論開始で合意しただけの段階のようだから、
『「論点は山ほどある。新たな協定の締結は簡単なものではなく、楽観はしていない」』
の言葉に望みを託してみるか。
( ´-д-)
================================================================
(再掲)
韓国で日本との通貨スワップ再開論 協定終了のいきさつを棚上げ?
夕刊フジ / 2016年7月9日 17時12分
韓国政府から、日本と緊急時に通貨を融通し合う「通貨交換(スワップ)協定」の再開を望む声が強まっている。英国の欧州連合(EU)離脱決定や中国経済失速などの要因でウォン暴落や外貨流出の懸念があるためだ。ただ、朴槿恵(パク・クネ)政権の反日姿勢で協定が終了した経緯もあり、その身勝手さにあきれる声も聞かれる。
今月1日に駐日大使に就任した李俊揆(イ・ジュンギュ)氏は2日付の日本経済新聞のインタビューで、日本との通貨スワップ再開について「危機はいつ誰に訪れるかわからず、通貨スワップは危機対応として互いに役立つ」として望ましいとの姿勢を示したという。
韓国は中国と最大の通貨スワップ協定を結んでいるが、調達できるのは人民元だ。一方、2001年に締結した日韓通貨スワップは、韓国はウォンを日本に渡し、米ドルと日本円を受け取ることができるものだった。
11年には700億ドル(約7兆1960億円)の規模に拡大したが、反日姿勢を強めた朴政権側から「協定延長は不要」との声が出て、昨年2月に打ち切られた。
その後も韓国で経済不安が発生するたびに、韓国側の政財界やメディアからスワップ再開話が浮上していた。今年6月には英国民投票で離脱派が勝利したことでウォンや人民元など新興国の通貨が軒並み売られたことから、崔相穆(チェ・サンモク)企画財政部次官が日本や米国との通貨スワップ再開に言及した。
韓国内では、外貨準備高が今年5月末時点で3709億ドル(約38兆880億円)にのぼるため、通貨安や資本流出にも対応可能との論調もある。また、円高とウォン安が進むことは、日本と競合する韓国の輸出産業にとっては有利だ。
ただ、ウォンの対ドルや対円レートは英国民投票直後の急変からいったん落ち着いたが、韓国への影響が大きい中国の人民元も下落が続いているうえ、今後の米国の追加利上げ観測もあることから先行きは予断を許さない。
週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、「米国に為替操作国と認定される恐れがあるため、韓国は介入に頼れなくなり、通貨スワップ再開の動きが出てきている。ただ、日本にとっては韓国とのスワップを再開するメリットは小さく、事実上は韓国救済になることを韓国政府はわきまえるべきだろう」と指摘している。
================================================================
目的は通貨スワップ・平昌五輪援助?韓国・朴大統領が初の訪日へ
デイリーニュースオンライン / 2016年7月9日 12時6分
恐れていた事態が、ついにやって来る?
「(通貨)危機はいつ誰に訪れるか分からず、韓日間の通貨スワップは危機対応として互いに役立つ。再開した方が良い」
新任の李俊揆(イ・ジュンギュ)駐日韓国大使が、ハッキリと明言したのだ。
<通貨スワップ(交換)協定>とは、通貨危機・外貨不足に陥った方の国が、米ドルや日本円(注1)を融通してもらう制度。日韓間では2001年に20億ドルでスタートし、最大で700億ドル(約7兆2000億円)まで拡大。事実上、日本がウォンの信用を補強してあげる意味合いが強かった。
……が、その後の両国関係の悪化、反日姿勢を明確に打ち出した朴槿恵(パク・クネ)大統領の就任などで徐々に縮小し、ついに昨年2月に打ち切られた。
「スワップ縮小から打ち切りに至る時期は、朴槿恵大統領が様々な国を訪問しては、“慰安婦問題で日本を批判して欲しい”と訴えた<告げ口外交>が盛んだった。経済的にも、好調だった中国に接近して中韓通貨スワップを延長。日本は用ナシ! と強気な姿勢だった」(韓国通ジャーナリスト)
その韓国が急に<通貨スワップ再開>を言いだしたのは、頼みの中国経済の不透明さと、英国のEU離脱による国際金融情勢が原因だろう。円が買われ、元やウォンなど新興国の通貨が売られ──(注2)。
■朴槿恵大統領は何を言う?
韓国国内には「まだまだ外貨準備はある。スワップ再開は不要だ」との意見もあるが、世界情勢に対してウォンの不安が消えたわけではない。ついには朝鮮日報が、<朴槿恵大統領 年内訪日>をぶち上げた。
「李 駐日大使の発言を引用する形で、初の日本訪問と……。観測気球っぽいのでにわかには信じられないが、万が一にも来るとしたら通貨スワップ再開問題と、相変 わらず混迷を極めている平昌(ピョンチャン)五輪への協力要請はテーマの一つになるでしょう」(前出・ジャーナリスト)
かくして冒頭のごとく、虚実ないまぜで<恐れていた事態>が進行中というわけだ。なぜ恐れるか? 日本にメリットは何も無いからだ。 W杯日韓共催など、日本が<助ける>つもりでやったことが、まったく逆の感情を韓国内に作り上げることに、いい加減気がつかないと……。
近くなるほど憎悪と依存を強める隣人と上手く付き合うには、距離を取るしかない。日韓友好のためにこそ、密着してはいけないのだ。
それにしても<告げ口外交>に始まり、食傷するほど日本攻撃を繰り返し、日韓通貨スワップ終了にも指導力を発揮したのが朴槿恵大統領だ。
彼女が、どの口で再開を言いだすのか? その場所がソウルだろうと東京であろうと、注目せざるを得ない。
(注1)米ドルや日本円…国際的に信用のある通貨。
(注2)ウォンが売られた…チェ・モサク企画財政部次官も、スワップ再開に言及。
著者プロフィール
コンテンツプロデューサー
田中ねぃ
東 京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイド ル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ