JAXA “超音速旅客機の衝撃波1/4に！”
JAXA
超音速旅客機の衝撃波４分の１に！ 扁平の模型機実験！
宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は、超音速旅客機の実用化に向けた模型機の実験で、最大の課題である衝撃波を減らす効果を確認したと発表した。模型機で採用した衝撃波を弱める扁平（へんぺい）な形状で超音速機を設計すると、従来の４分の１になる見通しだという。
物体が音速を超えると衝撃波が生まれ、ドーンという大きな騒音が地上に届く。約40年前に就航した超音速旅客機コンコルドは騒音の問題や燃費の悪さを解決できず、普及しなかった。
実験は７月にスウェーデンで実施。富士重工業と共同製作した全長7.9メートル、重さ１トンで扁平な形状の模型機を気球でつり上げ、高度３万メートルから切り離した。８千メートルの上空で音速を超えたときの衝撃波を測ると従来の68％に減った。全長50メートル程度の機体にこの形状を採用した場合、衝撃波は約４分の１になるという。
移動時間を大幅に短縮できる超音速旅客機はビジネス需要があるとされ、米国などで開発の動きがある。ＪＡＸＡは国際民間航空機関に実験結果を報告し、超音速旅客機の基準見直しに活用してもらう予定だ。
■News Source （日本経済新聞）
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27HB4_X21C15A0CR8000/