韓国与党・国民の力は5日、野党・共に民主党、祖国革新党、改革新党、進歩党、基本所得党、社会民主党6党が推進する尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領弾劾訴追案に党として反対し、これを報告する本会議に欠席することを決めた。

【写真】国会本会議場で国民の力所属議員らと協議する韓東勲代表

　国民の力の郭圭沢（クァク・ギュテク）首席報道官は前日夜の議員総会終了後に記者団の取材に応じ「（尹大統領に対する）弾劾案は受け入れられないとして意見を集約した」と説明した。議員総会に出席した議員の多くが尹大統領弾劾に反対し、秋慶鎬（チュ・ギョンホ）院内代表が弾劾反対を党の方針として定めることを提案した。議員らは拍手でこれを追認したという。

　同日弾劾案が報告される本会議にも国民の力議員らは出席しない見通しだ。郭圭沢・首席報道官は「本会議には全員が出席しない可能性が高い」「議員総会の会場で待機することにした」と伝えた。

　非常戒厳を宣布し後にこれを解除した尹大統領に対する弾劾訴追案を野党6党は同日、国会本会議に報告する。本会議に報告された弾劾案は24時間以降、72時間以内に本会議で無記名投票で採決しなければならない。憲法第65条では大統領の弾劾訴追案は国会議員（300人）の過半数（151人）以上で提出が可能だ。

　ただし弾劾訴追案を可決するには国会議員の3分の2（200人）以上が賛成しなければならない。第22代国会では無所属の禹元植（ウ・ウォンシク）国会議長と金鍾民（キム・ジョンミン）議員を含めれば野党議員は192人だ。国民の力から最低8人の議員が離脱し賛成に回れば弾劾訴追案は成立し、全員が反対すれば否決される。

　弾劾訴追案が否決された場合、野党は今月10日に通常国会が終了した直後から臨時国会を開催し、改めて弾劾訴追案を提出する計画だという。これも否決された場合は同じ会期中には再び提出することはできない。