17日に発表された韓国労働研究院のイ・スンホ研究員の報告書によれば、現行の60歳定年まで正社員として働き続ける高齢者の割合は14.5％に過ぎないという。報告書は2016年に導入された法定定年が退職を遅らせる要因となっているものの大企業の従業員に限られた効果しか持たないと評価している。
（引用ここまで）

　韓国の社会的問題のひとつとして、「定年まで勤めることができない」ことが挙げられています。
　サオジョン（沙悟浄の韓国語読み。45定と同音）といわれるほどで、実質的に45歳になって役員になれなかった会社員は肩を叩かれます。
　法律上の定年は60歳ですが、定年まで勤められるのはわずかに14.5%。7人にひとりもいないわけですね。

　しかも、韓国人の多くが就職浪人を繰り返しており、はじめての就労が20代後半なんてのはよくあること。
　つまり、多くの場合で20年くらいしか企業に勤めることができないわけです。
　45歳とか「これからようやく財産を築ける時」になるのですが、そこで実質的定年を迎えるわけです。
　そしてやりたくもない自営業に参入するか、給料が下手をしたら半分になる中小企業への転職をしなければならなくなるのですね。
　例のチキン屋orダイのチャートに向かうわけです。


　この45歳実質定年が韓国の異常ともいえる「高齢者の40％前後が相対的貧困層」って状況を招いています。
　まあ、これは国民皆年金制度が導入されたのが1999年だってことも大きな原因のひとつではあるのですが。
　どっちにしても、中下層の人々は現状でも年金支払いをしていないので、大きくは変わらないかな。

2070年、韓国では4人に1人が貧困状態に…低所得層の公的年金加入40％だけ（KOREA WAVE）

　あれだけスペック（さまざまな成績等）を積み重ね、努力をしても（規定上の）大企業に就職できるのはいいところ10%。
　もっと給料のいい30大財閥に入れるのは1.67％とかそのくらいの数字。
　それだけの努力をしても、いいところ20年で退職させられる。
　いや、きっつ。

　そりゃチョ・グクも娘のインターン証明書とか偽造して医者にさせようとかするわけだわ。