2023年9月23日、環球網は、中国の通信機器大手華為技術（ファーウェイ）に対する半導体輸出規制を巡り、韓国政府が米国に対して問題解決に向けた明確なプランを出すよう要求したと報じた。

記事は、韓国のサムスン電子やSKハイニックスの中国工場で今年10月に米国の半導体製造設備輸入規制免除期限が切れるのを前に、米国側が期限の延長に関して具体的な説明をしていない状況を巡り、韓国の方文圭（パンムン・ギュ）産業通商資源部長官が22日にソウルでドン・グレイブス米商務副長官と会談し、半導体輸出規制と投資補助について明確な解決策を米国に求めたと紹介した。

そして、米国政府が昨年10月、米国企業が中国の半導体メーカーに最先端の半導体製造装置の一部を輸出することを禁止した際、サムスン電子やSKハイニックスなど中国に半導体工場を持つ韓国企業に対しては、関連措置の適用を1年間延期していたと説明した。また、今年3月には米商務省が「CHIPSおよび科学法」のいわゆる「ガードレール条項」を発動し、米国から資金援助を得ている半導体メーカーの中国事業に厳しい制限を課していることに対し、韓国政府が5月に米国に投資する企業に不当に負担を強いてはならないとの意見書を提出したと伝えている。

その上で、方長官が記者会見で「米商務省が半導体輸出規制と『ガードレール条項』に起因する問題の円満な解決を、米商務省が積極的に支援してくれることを期待している」と強調したことを紹介した。

記事は、米国の技術統制と輸出規制により、韓国は中国の巨大な半導体市場を失いつつあるとする韓国紙・中央日報の分析を紹介。ハンギョレが韓国半導体産業構造先進化研究会の盧和旭（ノ・ファウク）会長の言葉を引用し「米国が新たな『経済的セーフティーネット』を敷こうとしており、韓国の半導体産業とバッテリー産業はその網にかかりつつある。韓国政府が『経済安全論』を強調して米国側に立ち、韓国の企業と経済を人質にしている」と評したことを伝えた。

聯合ニュースによると、韓国の今年の国税収入は59兆ウォン（約6兆5500億円）減少する見込みで、半導体の業績不振が大きな要因だという。