共に民主党のイ·ジェミョン代表に対する逮捕同意案が可決された。

これで李代表は裁判所の令状実質審査に出席することになった。

国会は21日、本会議で李代表逮捕同意案を表決した結果、賛成149人、反対136人、棄権6人、無効4人で可決した。 （中略）

逮捕同意案可決要件は出席議員過半数（148人）で、今回の表決では賛成票が可決定足数より1人多かった。

李代表は、ベクヒョンドン開発特恵疑惑（200億ウォン背任）、サンバンウルグループ対北朝鮮送金疑惑（800万ドル賄賂）で、李代表に対する拘束令状を請求した。
（引用ここまで）

　午後から韓国国会でハン・ドクス首相の解任案とイ・ジェミョンの逮捕同意案が審議されていたのですが。
　どちらも可決されました。
　ちなみに国務総理の解任案が国会を通過するのは憲政史上初。

　さて、イ・ジェミョンの逮捕同意案については共に民主党から28人以上の造反票が必要とされていたこともあって今日になっても「難しいのでは」ともされていました。
　ただ、前回の逮捕同意案では無効票等も含めると40人以上が造反したこともあって可能性はある、ともされていたのですね。

　今回の過半数は148票。
　国民の力が111議席、その他正義党や無所属等を含めて120票が基礎票でした。
　それが賛成149人、反対136人、棄権6人、無効4人で可決。
　つまり、「逮捕案に賛成」という「完全な造反」を選んだ共に民主党の議員が29人、棄権・無効票まで含めるとほぼ40人が造反したことになります。


　決め手はやはり、昨日のイ・ジェミョン本人による「逮捕同意案を否決してくれ」との呼びかけであったとされています。
　実はイ・ジェミョンは大統領選公約でも、6月の国会でも「わたしには不逮捕特権は必要ない」って述べてきたのです。
　共に民主党全体でも「我々国会議員は不逮捕特権を行使しない」と宣言していました。

　ただ、ハンストで同情票が集まって「このままだと逮捕同意案は自然と否決されるだろう」とされていたのです。
　おそらく黙っているだけでも否決されていたのですが。
　……なんでわざわざ「否決してくれ」なんて懇願しちゃったんですかね。

　これで非ミョン派（非イ・ジェミョン派）は勢いづくことになるでしょうし、なんならイ・ジェミョンの党代表の地位も危ういものになったといえます。
　一気に求心力を失う結果になりました。

　すべてあわせると180議席弱の勢力から40人ていどの造反ですから「少数」として切り捨てるにはかなり難しい。
　犯人捜しもさかんになるでしょうし、党内の分裂の引き鉄が引かれたといっても過言ではありません。
　来年の総選挙にも響くでしょう。めちゃくちゃな混乱に叩きこまれること間違いないです。
　共に民主党内でのイ・ジェミョンの嫌われ具合はここまでだった、と示された結果ともいえますね。