韓国元法務部長官、尹前検察総長に「日本と類似の歴史意識に驚愕」（中央日報）

チョ氏は２９日、ＳＮＳにコメントを載せて「尹錫悦さんに聞かないわけにはいかない」と明らかにした。



前日、尹氏は尹奉吉（ユン・ボンギル）義士記念館で開かれた大統領選挙挑戦宣言記者会見で、韓日関係改善方案について質問した日本ＮＨＫ記者に対して「修交後で最も劣悪になり回復が不可能になるほど壊れた」とし「外交は実用主義、実事求是、現実主義に立たなければならないのに、理念偏向的な竹槍歌を歌ってここまで来た」と答えた。



尹氏が取り上げた竹槍歌は、チョ氏が青瓦台（チョ・ンワデ、大統領府）民情首席として勤務していた２０１９年に使った表現だ。日本の輸出規制措置で韓日葛藤が深まっていた当時、チョ氏は東学農民革命（東学党の乱）および抗日義兵を素材にした歌『竹槍歌』をＳＮＳを通じて紹介した。



チョ氏は尹氏の言及について「３つのことを聞きたい」と続けた。チョ氏は「２０１２年および２０１８年の大法院（最高裁）の強制徴用労働者判決に同意するか」とし「日本政府が引き起こした経済戦争を文在寅（ムン・ジェイン）政府または韓国大法院のせいだと考えているのか」と聞いた。



また「２年間の韓日貿易戦争以降、韓国企業の技術自立化水準は高まり、全体的に見て韓国が勝利したという評価が出てきていることに対してどう思うのか」とした。

（引用ここまで）

　ユン・ソンニョル（ソクヨル）前検察総長が爆弾魔であるユン・ボンギル記念館で大統領選への出馬表明を行いました。
　なにかというと「チンイルパだ」と指摘される保守派なので、こうして「抗日の英雄の威を借りる」ようなことをせざるを得ないのですね。
　さて、記者会見の中でどんなことを言ったのかというと……ハンギョレに記事があるのでピックアップしておきましょう。

ユン前検察総長、大統領選出馬会見で「文政権の理念偏向で韓日関係悪化」非難（ハンギョレ）

　ま、実際にはほとんどなにも言っていない。
　ユン・ソンニョル氏が大統領になったらどんな韓国になるとか、ほぼ分からない。
　 　ただ、米中バランスよりも日米との連携を主眼にしたいという感触はあります。
　対日外交についてはムン・ジェイン政権の主張しているツートラックではなく、すべての議題をテーブルの上に載せる形での協議をしたいと述べています。
　歴史、安保、経済についてしっかりと話し合おうと。
　んー、まあ若干はまともな話ができそうかな……という感じかな。
　あとは基本的にムン・ジェインに対する批判に終始したといったところ。聯合ニュースの記事が詳しいかな。

韓国・前検事総長　文政権批判し大統領選への出馬表明（聯合ニュース）

　で、チョ・グクが日本への「グランドバーゲン外交」に対して「日本と類似の歴史意識に驚愕」と言いだした……と。
　「竹槍歌の精神で日本と戦おう」とか言いだしたのはチョ・グクなので「自分が非難された」と感じるのは当然でしょうけども。

　鉄板支持層以外からはそっぽを向かれているチョ・グクがこんなん言いだしても、ちょうどいいアシストにしかならないのですよ。
　現在進行中の裁判でチョ・グクは有罪判決を受けるでしょう。
　場合によってはその場で収監される可能性すらあります。
　ユン・ソンニョル氏と抗争を繰り広げたチュ・ミエ前法相が大統領選への出馬表明をした際にも「国民に抗争を思い出させてユン氏側を利するだけだ」という非難がありましたが。
　こうしてムン・ジェイン政権から落ちぶれた人々が対抗しても、与党側になんの得にもならないんだよなぁ。