韓国大統領選挙に向け、今週中に「候補者ツートップ」が出馬宣言
登録:2021-06-28 09:44 修正:2021-06-28 11:55
与党、イ・ジェミョン独走けん制のための合従連衡を予告
28日、チョ・ン前首相とイ議員が一本化に関する立場を発表
野党、査定機関長の政治中立性についての論議が加熱
ホン・ジュンピョ氏など党内候補らのけん制が予想される
約250日後に迫った第20代韓国大統領選挙に向けた与野党の選挙タイマーが、今週本格的に稼動する。早ければ28日にもチェ・ジェヒョン監査院長の辞任が予告されており、29日にはユン・ソクヨル前検察総長が政治参加を宣言する。与党勢力の1、2位の候補者の出馬宣言も差し迫っている。イ・ジェミョン京畿道知事は、来月1日に出馬宣言をする予定であり、民主党のイ・ナギョン前代表も来月初めにスケジュールを調整している。野党勢力では、査定機関の最高責任者の政治中立性について論議が加熱する一方、与党ではイ知事の独走を阻止するための候補一本化についての議論など、熾烈な争いが予想される。
前検察総長と監査院長の中立性問題、どう突破するか…強まる国民の力候補のけん制球
野党勢力の大統領候補として支持率1位のユン前総長は29日、ソウル瑞草区(ソチョグ)の尹奉吉(ユン・ボンギル)義士記念館で政治参加を宣言する。すぐには国民の力へ入党について明らかにせず、「民意の探訪」として全国各地を回りながら各界各層の声を聞くという計画だ。3月に総長職から退いた後、表に姿を現すのを避け「メッセージ政治」の限界をみせたユン前総長が、ようやく大衆とのコンタクトを広げて本格的な検証台に上がることになる。ユン前総長は27日午後、尹奉吉記念館を訪問して下見をするなど、万全の準備を整えている様子だ。「反文在寅世論」を土台に膨らんだ「ユン・ソクヨル主流論」が公式な登板後も維持されるかが、野党勢力の大統領選の構図の最大変数だ。
ユン前総長をとりまく「Xファイル」問題で道徳性のリスクが高まる中、オルタナティブとして急浮上したチェ・ジェヒョン監査院長は、28日ごろ辞意を表明するという。まだ大統領選出馬の意思は明らかにしないと予想されるが、来年1月までの任期を全うせずに辞任するだけでも、チェ院長の政治参加への意志が強くなったということに異見はない。
ユン前総長とチェ院長は、文在寅(ムン・ジェイン)政権で任命された高位公職者であり、自分を任命した政府との意見の食い違いを露出して政治活動の動力を得たという共通点がある。現職に就いていながら政治参加を決意し、事実上、大統領選街道に直行したという点で、政治中立性に関して是非の声が激しい。これをどのように突破するかが、二人にかかっている課題だ。
国民の力の候補者らのけん制構図もさらに強まる見通しだ。24日に復党したホン・ジュンピョ議員は今年29日、国民8000人余りを深層面接した内容が書かれた『インデプス報告書』の出版をきっかけに、大統領選への活動を本格化する。ファン・ギョアン元未来統合党代表も30日、著書『超一流の正常国家』を発表し、政治活動を再開する。ユ・スンミン前議員とウォン・ヒリョン済州道知事は国民の力の大統領選党内選挙の予備候補者登録が始まる来月12日に合わせて、本格的な行動に乗り出す計画だ。
出馬宣言が迫った与党の前代表と京畿道知事…派閥間対立の克服がカギ
現在まで6人が大統領選出馬を宣言した共に民主党は、1~2位候補者の出馬宣言を控えている。イ・ジェミョン知事は30日に民主党予備候補登録をした後、7月1日午前に映像で大統領選出馬を宣言する。イ・ナギョン前代表の出馬宣言も7月初めと予想される。
民主党は、野党よりも大統領選党内選挙の日程が早めに確定したが、何度か荒れそうな兆しだ。党内選挙の日程を調整する過程で、「イ・ジェミョン系」と「非イ・ジェミョン系」に分かれ表出した葛藤は、イ知事をけん制するための候補一本化の議論につながっている。チョ・ン・セギュン前首相とイ・グァンジェ議員は27日、一本化の議論を始めることで意見を共にし、28日午前10時に韓国取引所を共同訪問した席で、これに関する立場を発表する予定だ。イ議員側の関係者は「できるだけ予備選挙前に一本化を実現させることに努め、共にする人は一緒に連帯の議論に賛同できるという立場だ」と伝えた。
議題と戦略グループ「ザ・モア」のユン・テゴン政治分析室長は「序盤から圧倒的に『イ・ジェミョン主流論』に突き進むのか、候補間のせりあいが熾烈になるかが、興行のカギ」だとし「(予備選挙は)方式よりはどのようなビジョンを中心に対立の軸が形成されるかが重要」と見通した。派閥間の対立が続いても無条件で「反イ・ジェミョン」戦線を形成するのではなく、候補間の政策とビジョンをめぐって競争を繰り広げてこそ、国民の関心を引くことができるという説明だ。
不確実性が続く野党勢力…イシュー発掘が課題の与党
政界内外では政権交代世論が高まっているのに反して、野党勢力の大統領選構図は依然として不確実性が大きいという点で、来年3月の選挙前の支持率の順位が何度か大きく揺れ動く可能性があるという分析が出ている。明知大学政治外交学科のシン・ユル教授はこの日、本紙の取材に対し「大統領選は安定した候補を好む有権者の傾向が強い。しかし、野党勢力の世論調査1位のユン前総長はいまだに不確実性を抱えている」と述べ、「政治宣言に続き、入党するかどうかを国民にはっきりと伝えなければならない。安定感を与えるのに失敗すれば、支持率にも影響を及ぼすだろう」と予測した。一方、与党は派閥間の対立を解消し、イシューを発掘しなければならないという宿題が残っている。龍仁大学のチェ・チャンヨル教授は「イ・ジェミョン知事の支持率は高いが、政権交代世論も依然として高いため、民主党に対する国民の認識を変えることが重要だ」とし「予備選挙の過程でネガティブ攻防に行くのではなく、韓国社会が抱えていたが、これまで論議されなかった新しい社会経済的なイシューを発掘し、熾烈に論争しなければならない」と述べた。
韓国大統領選挙に向け、今週中に「候補者ツートップ」が出馬宣言
28日、チョ・ン前首相とイ議員が一本化に関する立場を発表
野党、査定機関長の政治中立性についての論議が加熱
ホン・ジュンピョ氏など党内候補らのけん制が予想される
約250日後に迫った第20代韓国大統領選挙に向けた与野党の選挙タイマーが、今週本格的に稼動する。早ければ28日にもチェ・ジェヒョン監査院長の辞任が予告されており、29日にはユン・ソクヨル前検察総長が政治参加を宣言する。与党勢力の1、2位の候補者の出馬宣言も差し迫っている。イ・ジェミョン京畿道知事は、来月1日に出馬宣言をする予定であり、民主党のイ・ナギョン前代表も来月初めにスケジュールを調整している。野党勢力では、査定機関の最高責任者の政治中立性について論議が加熱する一方、与党ではイ知事の独走を阻止するための候補一本化についての議論など、熾烈な争いが予想される。
前検察総長と監査院長の中立性問題、どう突破するか…強まる国民の力候補のけん制球
野党勢力の大統領候補として支持率1位のユン前総長は29日、ソウル瑞草区(ソチョグ)の尹奉吉(ユン・ボンギル)義士記念館で政治参加を宣言する。すぐには国民の力へ入党について明らかにせず、「民意の探訪」として全国各地を回りながら各界各層の声を聞くという計画だ。3月に総長職から退いた後、表に姿を現すのを避け「メッセージ政治」の限界をみせたユン前総長が、ようやく大衆とのコンタクトを広げて本格的な検証台に上がることになる。ユン前総長は27日午後、尹奉吉記念館を訪問して下見をするなど、万全の準備を整えている様子だ。「反文在寅世論」を土台に膨らんだ「ユン・ソクヨル主流論」が公式な登板後も維持されるかが、野党勢力の大統領選の構図の最大変数だ。
ユン前総長をとりまく「Xファイル」問題で道徳性のリスクが高まる中、オルタナティブとして急浮上したチェ・ジェヒョン監査院長は、28日ごろ辞意を表明するという。まだ大統領選出馬の意思は明らかにしないと予想されるが、来年1月までの任期を全うせずに辞任するだけでも、チェ院長の政治参加への意志が強くなったということに異見はない。
ユン前総長とチェ院長は、文在寅(ムン・ジェイン)政権で任命された高位公職者であり、自分を任命した政府との意見の食い違いを露出して政治活動の動力を得たという共通点がある。現職に就いていながら政治参加を決意し、事実上、大統領選街道に直行したという点で、政治中立性に関して是非の声が激しい。これをどのように突破するかが、二人にかかっている課題だ。
国民の力の候補者らのけん制構図もさらに強まる見通しだ。24日に復党したホン・ジュンピョ議員は今年29日、国民8000人余りを深層面接した内容が書かれた『インデプス報告書』の出版をきっかけに、大統領選への活動を本格化する。ファン・ギョアン元未来統合党代表も30日、著書『超一流の正常国家』を発表し、政治活動を再開する。ユ・スンミン前議員とウォン・ヒリョン済州道知事は国民の力の大統領選党内選挙の予備候補者登録が始まる来月12日に合わせて、本格的な行動に乗り出す計画だ。
出馬宣言が迫った与党の前代表と京畿道知事…派閥間対立の克服がカギ
現在まで6人が大統領選出馬を宣言した共に民主党は、1~2位候補者の出馬宣言を控えている。イ・ジェミョン知事は30日に民主党予備候補登録をした後、7月1日午前に映像で大統領選出馬を宣言する。イ・ナギョン前代表の出馬宣言も7月初めと予想される。
民主党は、野党よりも大統領選党内選挙の日程が早めに確定したが、何度か荒れそうな兆しだ。党内選挙の日程を調整する過程で、「イ・ジェミョン系」と「非イ・ジェミョン系」に分かれ表出した葛藤は、イ知事をけん制するための候補一本化の議論につながっている。チョ・ン・セギュン前首相とイ・グァンジェ議員は27日、一本化の議論を始めることで意見を共にし、28日午前10時に韓国取引所を共同訪問した席で、これに関する立場を発表する予定だ。イ議員側の関係者は「できるだけ予備選挙前に一本化を実現させることに努め、共にする人は一緒に連帯の議論に賛同できるという立場だ」と伝えた。
議題と戦略グループ「ザ・モア」のユン・テゴン政治分析室長は「序盤から圧倒的に『イ・ジェミョン主流論』に突き進むのか、候補間のせりあいが熾烈になるかが、興行のカギ」だとし「(予備選挙は)方式よりはどのようなビジョンを中心に対立の軸が形成されるかが重要」と見通した。派閥間の対立が続いても無条件で「反イ・ジェミョン」戦線を形成するのではなく、候補間の政策とビジョンをめぐって競争を繰り広げてこそ、国民の関心を引くことができるという説明だ。
不確実性が続く野党勢力…イシュー発掘が課題の与党
政界内外では政権交代世論が高まっているのに反して、野党勢力の大統領選構図は依然として不確実性が大きいという点で、来年3月の選挙前の支持率の順位が何度か大きく揺れ動く可能性があるという分析が出ている。明知大学政治外交学科のシン・ユル教授はこの日、本紙の取材に対し「大統領選は安定した候補を好む有権者の傾向が強い。しかし、野党勢力の世論調査1位のユン前総長はいまだに不確実性を抱えている」と述べ、「政治宣言に続き、入党するかどうかを国民にはっきりと伝えなければならない。安定感を与えるのに失敗すれば、支持率にも影響を及ぼすだろう」と予測した。一方、与党は派閥間の対立を解消し、イシューを発掘しなければならないという宿題が残っている。龍仁大学のチェ・チャンヨル教授は「イ・ジェミョン知事の支持率は高いが、政権交代世論も依然として高いため、民主党に対する国民の認識を変えることが重要だ」とし「予備選挙の過程でネガティブ攻防に行くのではなく、韓国社会が抱えていたが、これまで論議されなかった新しい社会経済的なイシューを発掘し、熾烈に論争しなければならない」と述べた。