「日本公式招待もないのに…」文大統領、東京オリンピック出席どうするのか

東京オリンピック開幕1ヵ月後に迫ったが、
日本、文の招待を必要とする公式提案すらしない
「首脳会談なしに行かない」否定気流拡散





東京五輪の開催が一ヵ月後に控えて、ムン・ジェイン大統領が開幕式に出席するかどうかも焦眉の関心事に浮上した。
大統領府はムン大統領の訪日を冷え込んだ韓日関係改善の好機にしたいと考えているが、問題は日本政府が韓国が望むきれいな「絵」を作る考えがないことだ。
そのうえ、日本側はムン大統領を公式招待する実務的な誠意さえ見せておらず、政府は実益がない限り、あえて開幕式の出席を推し進める理由がないと判断しているという。

ムン大統領の東京五輪開幕式の出席問題に火をつけたのは24日の日本共同通信の報道だ。
通信は「ムン大統領が五輪開幕に合わせて日本を訪問することを仮定して我が国と事前協議に着手した」と伝えた。
韓国政府は直ちに「事実無根」と一蹴した。 政府関係者はこの日、「日本で出てくる話にすぎず、両国が具体的に論議した事案はない」と述べた。

首脳訪問に必要な基本手続きの協議もまだ行われていない。
複数の政府関係者によると、日本側は、韓国がムン大統領を招待すると考えるほどの意見表明をしなかったという。
ある外交消息筋は「外交チャンネルを通じた主催国の招請がない状態」とし「大会を目の前にしても日本が黙っているのに、私たちが先に行くとは言えないのではないか」と反問した。

通常、オリンピック首脳外交は、国際オリンピック委員会（IOC）よりは、外交当局がコミュニケーションの窓口として活用される。
この時、主催国首脳と外賓間の会合の水位と形式が自然に決まるが、これに関する日本側の言及が全くないということだ。
このため政府は、韓日首脳会談を前提にしたムン大統領の東京訪問を日本が受け入れる考えがないと把握している。

日本が強気の態度で一貫すると、大統領府内でもムン大統領の開幕式出席をめぐって否定的な気流が広がっている。
青瓦台関係者はこの日「首脳会談が前提にされなければ日本に行く可能性はない」と断言した。
別の関係者も「（訪日問題は）現在議論していないし、そういう雰囲気でもない」とほのめかした。

政府のこうした認識には主要7カ国（G7）首脳会議「学習効果」も作用したようだ。
これに先立ち11～13日（現地時間）、英国コーンウォールで開かれたG7会議でムン大統領は菅義偉日本首相に先に近づいて挨拶するなど和解のジェスチャーを送った。
両国実務陣間の略式会談に対する共感も形成されていたところだった。
しかし菅首相は略式会談に応じなかったのはもちろん、「ムン大統領が近付いて挨拶し、私も応対しただけ」と冷淡な反応を見せた。
「何とかなるだろう」式の安易な接近で突然東京を訪れれば、「コーンウォール」の屈辱を繰り返すかもしれないという憂慮が出るためだ。