商標盗用したコピー商品が横行…中国の「偽韓国製品」5年間で9倍に急増
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.20 08:12
中国で商標を無断で先行獲得された韓国企業が1年間に3.5倍に急増した。商標盗用被害もベトナムやタイなど東南アジアに拡散している。いわゆる「偽韓流」の被害を防ぎ、韓国の知的財産権を保護するため、これからは格別の対策が必要だとの声が大きくなっている。
国会産業通商資源中小ベンチャー企業委員会所属の尹永碩(ユン・ヨンソク)議員(国民の力)が19日に特許庁が提出した資料などを元に明らかにしたところによると、昨年中国で自社の商標が盗用された韓国の被害企業は2753社で、2019年の797社より245%増えた。被害企業数は2016年の301社から増える傾向にあったが、昨年の増加幅はとりわけ大きかった。
企業が被害を受けた商標盗用事例も昨年は3457件で2019年の1486件より133%、2016年の535件より546%増加した。2016年からの被害企業は合計5275社、商標盗用事例は8121件と集計された。
中国での韓国企業の商標盗用は、パリバゲット、ネパ、モノクローム、ネイチャーリパブリック、プルムワン、ホシギ2羽チキンなどのフランチャイズや、アパレル、食品、化粧品などの業種で主に行われている。韓国ドラマや映画ブームに乗り中国で韓国の消費財品目が親しまれている点を狙ったと分析される。
韓国ブランドが金になるため、はばかることなく商標商売をする「商標ブローカー」も増えた。韓国で人気が高い食品やファッションブランドを中国で先に登録しておき、これら企業が実際に中国に進出する際に金銭を要求する形だ。業界では中国同胞金光春の悪名が高い。本人と本人が代表を務める9つの法人を通じて組織的に韓国企業の商標を先取りし、商標取引サイトでこれを販売している。
ホシギ2羽チキン関係者は「中国の商標ブローカーから先に連絡があり、『私たちが商標権を登録したので交渉しよう』と言われた。同様の被害を受けた韓国企業と共同で悪意の商標権侵害に対し法的対応に乗り出している」と伝えた。
最近では新生ブランドが標的になっている。韓国企業が登録無効訴訟を提起するなど積極的な対応に乗り出しており、相対的に対応余力が低い小規模企業をターゲットとしたものと分析される。
韓国のデザインブランド「オーローリーデイ」は最近自社のユーチューブチャンネルを通じ、「中国でわれわれの名前を盗用した店舗がオープンした。看板だけでなく店内にあふれるすべてのコンテンツがわれわれの商標名やキャラクター、スローガンをコピーして作った偽製品」とくやしさを訴えた。続けて「中国で自らの権利のように登録した各種キャラクター、グラフィック、商標などは30件に迫る。オーローリーデイのファンらが中国の店舗のSNSに中国語で抗議したところ、中国の店舗は『自分たちが先に作ったブランドであり、韓国が真似した』という嘘までついた」と付け加えた。
韓国の中小企業・スタートアップは中国に法的対応をしようとしても多額の費用がかかり時間もかかるためあきらめる事例が多い。尹議員は「こうした偽韓流を放置する場合、今後韓国製品の販売減少や企業ブランド価値下落などの被害につながりかねない」と指摘した。尹議員は続けて、「韓国企業の被害が拡大し続けているだけに、いまは外交的に中国政府に再発防止と被害救済策をまとめるよう強く要求する必要がある。韓国の知的財産権管理体系も全面的に見直さなくてはならない」と強調した。
最近では東南アジアでも商標無断盗用事例が増加している。ベトナムでは2019年に204社、昨年は227社が被害を受けた。ハンセム、トムアンドトムズ、ネネチキンなど有名企業が含まれた。タイでも昨年664社が商標を盗用された。インドネシアとベトナムなどで商標侵害にあったハンセムはその後追加被害を防ぐためアジア16カ国で自社ブランドに対する商標出願を進めたりもした。
チシム特許法律事務所のユ・ソンウォン代表弁理士は「東南アジアでは韓国商品に対する好感度が高く需要も増加を続けているため韓国企業の商標盗用被害は今後も増え続けるだろう」と予想した。ユ弁理士はまた、「それでも中国は商標登録規制を強化し、被害企業の勝訴率も上がるなど、全般的に被害救済が改善されている状況。これに対し東南アジアはまだ関連法の制度が不備な上に、事例研究も進んでおらず韓国企業がまともに対応するにはもう少し時間がかかるものとみられる」と話した。
韓国政府は対応に力を注いでいる。特許当局は韓国企業の被害を予防するには、すぐに海外に進出する計画はなくても定期的に中国や東南アジアで自社の商標が出願されていないか確認する必要があると呼びかける。例えば中国での商標出願日が韓国での商標出願日から6カ月が過ぎていなければ韓国企業が優先権を主張できる。商標先取り被害を受けた場合には特許庁や韓国知識財産保護院などで支援する政府事業を利用できる。
特許庁のソ・チャンデ産業財産保護支援課長は「最近では海外見本市や博覧会に参加した韓国企業のパンフレットを見てすぐに商標を出願するケースも少なくない。海外進出計画があるならば韓国に商標出願をすると同時に進出国にも出願した方が良い」と助言した。
商標盗用したコピー商品が横行…中国の「偽韓国製品」5年間で9倍に急増
国会産業通商資源中小ベンチャー企業委員会所属の尹永碩(ユン・ヨンソク)議員(国民の力)が19日に特許庁が提出した資料などを元に明らかにしたところによると、昨年中国で自社の商標が盗用された韓国の被害企業は2753社で、2019年の797社より245%増えた。被害企業数は2016年の301社から増える傾向にあったが、昨年の増加幅はとりわけ大きかった。
企業が被害を受けた商標盗用事例も昨年は3457件で2019年の1486件より133%、2016年の535件より546%増加した。2016年からの被害企業は合計5275社、商標盗用事例は8121件と集計された。
中国での韓国企業の商標盗用は、パリバゲット、ネパ、モノクローム、ネイチャーリパブリック、プルムワン、ホシギ2羽チキンなどのフランチャイズや、アパレル、食品、化粧品などの業種で主に行われている。韓国ドラマや映画ブームに乗り中国で韓国の消費財品目が親しまれている点を狙ったと分析される。
韓国ブランドが金になるため、はばかることなく商標商売をする「商標ブローカー」も増えた。韓国で人気が高い食品やファッションブランドを中国で先に登録しておき、これら企業が実際に中国に進出する際に金銭を要求する形だ。業界では中国同胞金光春の悪名が高い。本人と本人が代表を務める9つの法人を通じて組織的に韓国企業の商標を先取りし、商標取引サイトでこれを販売している。
ホシギ2羽チキン関係者は「中国の商標ブローカーから先に連絡があり、『私たちが商標権を登録したので交渉しよう』と言われた。同様の被害を受けた韓国企業と共同で悪意の商標権侵害に対し法的対応に乗り出している」と伝えた。
最近では新生ブランドが標的になっている。韓国企業が登録無効訴訟を提起するなど積極的な対応に乗り出しており、相対的に対応余力が低い小規模企業をターゲットとしたものと分析される。
韓国のデザインブランド「オーローリーデイ」は最近自社のユーチューブチャンネルを通じ、「中国でわれわれの名前を盗用した店舗がオープンした。看板だけでなく店内にあふれるすべてのコンテンツがわれわれの商標名やキャラクター、スローガンをコピーして作った偽製品」とくやしさを訴えた。続けて「中国で自らの権利のように登録した各種キャラクター、グラフィック、商標などは30件に迫る。オーローリーデイのファンらが中国の店舗のSNSに中国語で抗議したところ、中国の店舗は『自分たちが先に作ったブランドであり、韓国が真似した』という嘘までついた」と付け加えた。
韓国の中小企業・スタートアップは中国に法的対応をしようとしても多額の費用がかかり時間もかかるためあきらめる事例が多い。尹議員は「こうした偽韓流を放置する場合、今後韓国製品の販売減少や企業ブランド価値下落などの被害につながりかねない」と指摘した。尹議員は続けて、「韓国企業の被害が拡大し続けているだけに、いまは外交的に中国政府に再発防止と被害救済策をまとめるよう強く要求する必要がある。韓国の知的財産権管理体系も全面的に見直さなくてはならない」と強調した。
最近では東南アジアでも商標無断盗用事例が増加している。ベトナムでは2019年に204社、昨年は227社が被害を受けた。ハンセム、トムアンドトムズ、ネネチキンなど有名企業が含まれた。タイでも昨年664社が商標を盗用された。インドネシアとベトナムなどで商標侵害にあったハンセムはその後追加被害を防ぐためアジア16カ国で自社ブランドに対する商標出願を進めたりもした。
チシム特許法律事務所のユ・ソンウォン代表弁理士は「東南アジアでは韓国商品に対する好感度が高く需要も増加を続けているため韓国企業の商標盗用被害は今後も増え続けるだろう」と予想した。ユ弁理士はまた、「それでも中国は商標登録規制を強化し、被害企業の勝訴率も上がるなど、全般的に被害救済が改善されている状況。これに対し東南アジアはまだ関連法の制度が不備な上に、事例研究も進んでおらず韓国企業がまともに対応するにはもう少し時間がかかるものとみられる」と話した。
韓国政府は対応に力を注いでいる。特許当局は韓国企業の被害を予防するには、すぐに海外に進出する計画はなくても定期的に中国や東南アジアで自社の商標が出願されていないか確認する必要があると呼びかける。例えば中国での商標出願日が韓国での商標出願日から6カ月が過ぎていなければ韓国企業が優先権を主張できる。商標先取り被害を受けた場合には特許庁や韓国知識財産保護院などで支援する政府事業を利用できる。
特許庁のソ・チャンデ産業財産保護支援課長は「最近では海外見本市や博覧会に参加した韓国企業のパンフレットを見てすぐに商標を出願するケースも少なくない。海外進出計画があるならば韓国に商標出願をすると同時に進出国にも出願した方が良い」と助言した。